国際ニュース:カザフスタンのワシが天津でラップ ゴールデンイーグルが伝える天津文化 video poster
2025年の国際ニュースとして、カザフスタンの国鳥ゴールデンイーグルが中国・天津の文化をラップで紹介するというユニークな動画が伝えられています。伝統文化とラップ、そして空を舞うワシという組み合わせが、スマホ世代の視線を引きつけます。
ゴールデンイーグルが天津でラップ披露
今回の主役は、カザフスタンの国鳥であるゴールデンイーグルです。ワシはまず天津の上空を悠々と飛び、街並みを見下ろしたあと、象徴的な観光施設とされるTianjin Eyeのそばに降り立ちます。その後、キャビンに乗り込み、眼下に広がるHaihe River(海河)の景色を楽しみながら、天津の文化を英語ラップで紹介していきます。
Yangliuqing New Year paintings shine bold and bright; works of Clay Figure Zhang catch the spirit just right. Tianjin Kuaiban clappers snap with a rhythm so strong; goubuli steamed buns, that flavor lasts long.
歌詞の中では、天津にゆかりのある文化や名物の名前が次々と登場します。絵画、工芸、人々の前で披露される芸能、そして食べ物。短いフレーズの中に、街の空気感がぎゅっと詰め込まれています。
ラップに登場する天津の文化アイテム
このラップには、天津の多彩な文化を象徴する4つのキーワードが盛り込まれています。それぞれがどんなイメージで描かれているのか、歌詞を手がかりに整理してみます。
楊柳青の年画(Yangliuqing New Year paintings)
最初に登場するのが、楊柳青の年画です。歌詞では「shine bold and bright」と表現されており、色彩が鮮やかで力強い印象の、新年を祝うための絵として描かれています。天津の新年の雰囲気を象徴する存在として、冒頭から強いイメージを与えています。
泥人張(Clay Figure Zhang)
続いて紹介されるのが、泥人張の作品です。粘土で作られた人物像などの作品が「catch the spirit just right」と歌われ、人々の表情や雰囲気を生き生きと捉えていることが強調されています。天津の人びとの暮らしや感情を、立体的な造形を通じて伝える文化として位置づけられています。
天津快板(Tianjin Kuaiban)
「Tianjin Kuaiban clappers snap with a rhythm so strong」というフレーズでは、板を打ち鳴らすリズムが前面に出ています。手に持った板を打ちながらテンポよくことばを乗せていく芸能として、力強く小気味よいリズム感が表現されています。ラップと似た「ことば×リズム」の文化が取り上げられている点も印象的です。
狗不理包子(goubuli steamed buns)
最後に登場するのが、狗不理包子と呼ばれる蒸しパンです。「that flavor lasts long」と歌われ、味の余韻が長く続く存在として描かれています。文化や芸術だけでなく、食にまで言及することで、天津の街を味覚からもイメージできるように構成されています。
Tianjin EyeとHaihe Riverが舞台装置に
動画の舞台装置として重要な役割を果たしているのが、Tianjin EyeとHaihe Riverです。ゴールデンイーグルはTianjin Eyeのそばに降り立ち、キャビンに乗り込んで上空へ。そこから見下ろすHaihe Riverの景色とともに、天津の「vibrant culture(活気あふれる文化)」をラップで紹介していきます。
空からの視点と街のシンボル、そして川の風景を組み合わせることで、天津という都市を立体的に見せようとする工夫がうかがえます。観光スポットの紹介にとどまらず、文化・芸能・食という要素を絡めて「街の物語」をまとめて伝えている点が特徴的です。
読み解き:動物とラップでつなぐソフトな文化交流
カザフスタンの国鳥であるゴールデンイーグルが、天津の文化を英語ラップで紹介する構図は、ユーモラスでありながら、ソフトな文化交流の一つの形とも受け取れます。ワシという象徴的な存在と、ラップというポップな表現を組み合わせることで、国境を越えても受け入れられやすいイメージをつくり出しているからです。
この動画から読み取れるポイントを、あえて3つに整理すると次のようになります。
- 伝統文化やローカルな名物を、短い英語ラップに乗せて分かりやすく紹介している。
- カザフスタンのシンボル(ゴールデンイーグル)と天津の文化が同じ物語の中に登場し、相互理解や友好を印象づけている。
- 街の風景、芸能、工芸、食といった多層的な要素をまとめて提示し、天津を「ストーリーのある都市」として描いている。
私たちへの問いかけ:自分の街なら何をラップにする?
2025年のいま、SNSやショート動画を通じて、自分の街や文化をどう表現するかは、多くの都市や地域に共通するテーマになりつつあります。今回の天津の例は、動物や音楽といった親しみやすい要素を入り口にしながら、伝統文化をコンパクトに伝える一つの試みだと言えます。
もし自分の住む街を、数行のラップで世界に紹介するとしたら、どんなキーワードを選ぶでしょうか。景色、祭り、食べ物、人びとの雰囲気…。そう考えてみると、このユニークな国際ニュースは、単なる話題づくりを超えて、私たち自身の「ローカルをどう語るか」という問いを静かに投げかけているようにも見えてきます。
Reference(s):
cgtn.com








