天津で中国・ベトナム首脳会談 デジタル・AI協力やグローバルサウスを協議
中国の習近平国家主席は、中国の港湾都市・天津でベトナムのファム・ミン・チン首相と会談しました。上海協力機構(SCO)サミット2025に合わせたもので、包括的な戦略協力関係の具体化や、デジタル経済・人工知能(AI)分野での協力強化、グローバル・サウスでの連携が主なテーマとなりました。
天津での会談概要:4月の合意の「実行」を強調
両首脳の会談は、ファム首相の天津訪問に合わせて行われました。首相はSCOサミット2025に出席するため中国を訪れており、その機会を捉えた二国間会談となります。
習主席は、今年4月のベトナム国賓訪問の際に両国が達成した合意を挙げ、「そのコンセンサスを着実に実行し、包括的な戦略協力により実質的な成果を生み出すべきだ」と呼びかけました。
また、両国はそれぞれの発展の道と制度に対する自信を持ち、連帯と協調を強める必要があると強調しました。中国側は、ベトナムとの高いレベルでの往来を維持し、戦略協力をともに前進させる用意があるとしています。
「社会主義の道」を共有する戦略的パートナー
ファム首相は、中国とベトナムは「社会主義の道をともに歩む同志」であり、共通の戦略的利益を有していると述べました。そのうえで、中国との関係の発展はベトナム外交における戦略的選択であり、最優先事項だと位置づけました。
ベトナム側は、中国との戦略的な整合性をさらに高め、貿易や投資を拡大し、インフラなどの「コネクティビティ(連結性)」を強化するとともに、人と人との交流を促進していく意向を示しました。
デジタル経済・AI・連結性:次の成長エンジンに
今回の会談では、とくに今後の経済協力の柱となりうる分野が具体的に挙げられました。習主席は、両国が積極的に協力を進めるべき分野として、次のようなテーマを示しています。
- 鉄道・港湾などを含む「連結性」の強化
- 越境デジタル取引も視野に入れたデジタル経済
- 産業や行政での活用も期待される人工知能(AI)
ベトナム側も、貿易・投資の拡大や連結性の向上を通じて中国との協力を深めたい考えで、こうした分野が今後の協議の焦点となりそうです。
グローバル・サウスの利益を守る連携へ
習主席はまた、中国とベトナムが多国間の場での協調を一段と強化し、グローバル・サウスの共通の利益を守るべきだと呼びかけました。
こうしたメッセージは、SCOサミット2025の場で、中国とベトナムが新興・途上国の立場をどのように発信していくのかという点でも注目されます。
今回の会談から読み取れるポイント
今回の中国・ベトナム首脳会談からは、次のようなメッセージが読み取れます。
- 今年4月の国賓訪問で得られたコンセンサスを、具体的な協力プロジェクトへとつなげていく方針が改めて示されたこと
- 連結性、デジタル経済、AIといった新しい分野を軸に、貿易・投資や人と人との交流をさらに広げていく意欲が確認されたこと
- グローバル・サウスの共通の利益を守るという視点から、多国間の場での連携を強めていく姿勢が示されたこと
ベトナム側が、中国との関係を外交の「最優先事項」と位置づけていることを明確にした一方で、中国側も高いレベルでの往来や戦略協力の強化に前向きな姿勢を打ち出しました。SCOサミット2025の開催とあわせて、今後の二国間協力の具体像がどこまで示されるのかが注目されます。
Reference(s):
Chinese President Xi Jinping meets Vietnamese prime minister
cgtn.com








