SCO首脳配偶者を天津で歓迎 彭麗媛氏が中国文化を紹介
天津の海河でSCO首脳配偶者を歓迎
2025年の上海協力機構(SCO)サミットに合わせて、中国国家主席・習近平氏の妻である彭麗媛(ほう れいえん)氏が、天津市の歴史ある海河(かいが)沿いで各国首脳の配偶者らを招いた文化ツアーを開きました。中国の文化外交と、国際社会との友好を深める姿勢を印象づけるイベントとなりました。
握手と記念撮影、子どもたちの歌で出迎え
ツアーは、温かく華やかな雰囲気のなかで始まりました。埠頭に到着した各国のゲスト一人ひとりに対し、彭氏が笑顔で握手を交わし、全員で記念撮影を行いました。
その後、地元の子どもたちが中国と各国の旗を振りながら、天津をテーマにした歌「天津であなたを待っている」を合唱し、ゲストを歓迎しました。次世代を担う子どもたちが登場する演出は、親しみやすく、和やかな空気をつくる狙いがうかがえます。
海河クルーズで見る「歴史と現代」が共存する天津
一行は海河をめぐるクルーズ船に乗り込み、川沿いの景色を楽しみながら、天津という都市の姿に触れました。天津は歴史ある港湾都市であると同時に、近年は活発な経済成長を遂げている現代都市としても知られています。
船上では、天津の発展の歩みや地域における役割が紹介されました。彭氏は、海河が天津の成長や多様な文化の交流を見守ってきた存在であると述べ、歴史の重なりと現在の活気の両方を感じてほしいとの思いを示しました。また、ゲストに対し、天津での時間が楽しく忘れがたい思い出になることを願うと語りました。
お茶と三弦の生演奏で伝える中国の伝統文化
今回のツアーでは、中国の伝統文化の要素も随所に取り入れられました。ゲストたちは、川辺の風景を眺めながらお茶を味わい、三弦(さんげん)という三本の弦を持つ伝統楽器による生演奏に耳を傾けました。
三弦のしっとりとした音色と、川面に映る街の光が重なり合う時間は、言葉の壁を超えて共有できる体験です。文化を通じた交流は、政治や経済とは異なるレベルで相互理解を深める手段として、近年ますます重視されつつあります。
多様な参加国、家族レベルの交流の場に
この日のツアーには、ウズベキスタン、モンゴル、アゼルバイジャン、トルコ、アルメニア、ネパール、エジプト、マレーシア、イランなどの首脳の家族が参加しました。
それぞれの国から集まったゲストたちは、中国の豊かな伝統文化に触れた感想を述べるとともに、中国の現代化がもたらした成果を評価しました。首脳本人どうしの会談とは別に、配偶者や家族同士が交流する場が設けられることは、長期的な信頼関係づくりにもつながるとみられます。
文化イベントの背後にあるSCOと中国のメッセージ
上海協力機構(SCO)は、政治・経済・安全保障を中心に協力を進める地域組織であり、加盟国間の対話と連携の枠組みとして機能しています。今回の文化ツアーは、その枠組みの「人と人」の側面を象徴する取り組みと言えます。
同じ日には、習近平氏が各国に向けてGlobal Governance Initiative(グローバル・ガバナンス・イニシアチブ)を打ち出し、公平でバランスの取れた国際ガバナンスの構築に向けた協力を呼びかけました。この構想は、相互尊重と対話、協力を通じて共有の未来を築くことを強調しています。
天津での文化ツアーは、そのメッセージを文化の側面から体現するものでもあります。公式会談という「テーブルの上」での外交に加え、音楽や風景、おもてなしを通じて信頼を育む試みは、中国が平和と発展に向けた対話を重視している姿勢を映し出しています。
読み手への問いかけ:文化外交は何を変えるのか
今回のSCOサミットに合わせた天津での催しは、次のような点で注目されます。
- 国家間の関係を、首脳同士の会談だけでなく家族レベルの交流へと広げていること
- 港湾都市・天津という地域の魅力を国際舞台で発信していること
- 音楽やお茶といった日常に近い文化を通じて、相互理解を深めようとしていること
- 中国の現代化の成果を、都市の風景と伝統文化の両方から印象づけていること
政治や安全保障のニュースに比べると、こうした文化イベントは見落とされがちです。しかし、実際には人々の記憶に残りやすく、国や地域へのイメージを静かに変えていく力を持っています。今後のSCOの動きや、各国がどのように文化外交を展開していくのかにも注目していきたいところです。
Reference(s):
Peng Liyuan hosts spouses of SCO leaders, showcases Chinese culture
cgtn.com







