中国とSCO協力でエネルギー・グリーン・デジタル3大プラットフォーム設立へ video poster
中国の習近平国家主席は、中国の港湾都市・天津で開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議で、エネルギー、グリーン産業、デジタル経済の3分野で中国とSCO加盟国の協力を深める3つのプラットフォームを設立すると表明しました。再生可能エネルギーや人工知能(AI)、宇宙分野まで含む今回の構想は、地域の経済協力の方向性を示すものとなっています。
天津でのSCO首脳会議で示された新たな協力ビジョン
習主席は月曜日に天津で開かれたSCO首脳会議と「SCOプラス」会合で演説し、中国は自国の巨大な市場がもたらす機会を喜んで共有すると強調しました。また、SCO参加国とのあいだで、経済・貿易協力の高品質な発展に向けた行動計画を引き続き実行していく考えも示しました。
エネルギー・グリーン産業・デジタル経済の3大プラットフォーム
習主席が打ち出したのは、中国とSCO諸国の協力を支える3つの主要プラットフォームです。対象となる分野は次の通りです。
- エネルギー分野の協力プラットフォーム
- グリーン産業分野の協力プラットフォーム
- デジタル経済分野の協力プラットフォーム
エネルギー分野では、電力や資源の安定供給をめぐる連携強化が意識されているとみられます。グリーン産業分野は、環境負荷の少ない産業構造への転換を支える枠組みとして位置づけられます。デジタル経済分野では、デジタルインフラやオンラインサービスなど、新しい産業領域での協力が期待されています。
科学技術と教育を支える3つの協力センター
今回の構想では、分野横断的な人材育成とイノベーションの基盤づくりも重視されています。中国は次の3分野で協力センターを設立するとしています。
- 科学技術イノベーション協力センター
- 高等教育の協力センター
- 職業教育・技術教育の協力センター
これらのセンターは、研究開発、人材交流、専門スキルの習得などを通じて、SCO諸国間の結びつきを長期的に強める狙いがあるとみられます。
再生可能エネルギーの拡大目標
習主席は、エネルギー協力の具体的な数値目標として、今後5年間で太陽光発電と風力発電の設備容量をそれぞれ1000万キロワット増やす方針を示しました。中国はSCO諸国と協力しながら、この目標の達成を目指すとしています。
設備容量の拡大は、脱炭素化やエネルギー安全保障の面で重要な意味を持ちます。SCO参加国にとっても、再生可能エネルギー分野での投資や技術導入の機会が広がる可能性があります。
AI協力センター、北斗、月面研究ステーション構想
デジタル分野では、人工知能の活用をめぐる国際協力も打ち出されました。習主席は、AIアプリケーションの協力センターを共同で構築する用意があるとし、AIの進歩がもたらす利益を共有したいと述べました。AIの応用事例やルールづくりを国境を越えて議論する場となることが期待されます。
宇宙・衛星分野でも協力の呼びかけが行われました。習主席は、各国が中国の衛星測位システムである北斗衛星測位システムを活用することを歓迎すると述べ、関連能力を持つ国々に対し、国際月面研究ステーション計画への参加を招待しました。
今回の発表は何を意味するのか
今回の一連の発表は、エネルギー転換、グリーン産業、デジタル経済、AI、宇宙開発といった複数の先端分野を、中国とSCO諸国の協力枠組みの中で一体的に進めていく方針を示したものです。
新たなプラットフォームや協力センターが具体的にどのように運営され、どの国がどの程度関与していくのかは、今後の交渉やプロジェクト次第となります。一方で、再生可能エネルギーの数値目標やAI協力センター構想など、すでにいくつかの方向性は明確に示されています。
エネルギーやデジタル経済の分野でビジネスを展開する企業や、AI・宇宙分野に関心を持つ読者にとって、SCOを軸にした今回の構想がどのような具体的プロジェクトとして立ち上がっていくのかは、今後も注視すべきポイントになりそうです。
Reference(s):
President Xi: China to establish 3 platforms for China-SCO cooperation
cgtn.com








