上海協力機構、天津サミットで2026〜2035年の開発戦略を承認
2025年も残りわずかとなる中、ユーラシアの地域協力を進めてきた上海協力機構(SCO)が、次の10年を見据えた新たな一歩を踏み出しました。加盟国首脳が、2026〜2035年を対象とする開発戦略を承認したと伝えられています。
天津サミットで承認された「10年戦略」とは
報道によると、この開発戦略は、天津で開催中の上海協力機構(SCO)サミット(天津サミット)の場で、現地時間の月曜日に加盟国の指導者によって承認されました。SCOの長期方針を定める文書であり、今後10年間の協力の方向性を示すものと位置づけられます。
上海協力機構は、中国やロシア、中央アジアの国々などが参加する地域協力の枠組みで、安全保障や経済、文化交流など幅広い分野で協力を進めています。今回承認された2026〜2035年の開発戦略は、こうした協力を中長期的にどう発展させるかを示す「羅針盤」の役割を持ちます。
2026〜2035年開発戦略で重視されそうな分野
現時点で伝えられているのは、「開発戦略が承認された」という事実です。具体的な章立てや数値目標までは明らかになっていませんが、これまでのSCOの議論の流れから、次のような分野が重視されるとみられます。
- テロ対策や国境管理などを含む地域の安全保障協力
- 貿易、投資、インフラ整備などの経済・物流ネットワーク強化
- デジタル経済やハイテク分野でのルールづくりと共同プロジェクト
- エネルギー、環境保護、気候変動への対応
- 教育・文化交流や人の往来の拡大
こうしたテーマが10年戦略の中でどのように位置づけられるかは、今後の公表内容や首脳会談の発言から少しずつ見えてくると考えられます。
なぜSCOの10年戦略が国際ニュースとして重要か
日本では、上海協力機構は欧米が主導する枠組みと比べると報道が少ない存在ですが、加盟国の人口や経済規模、資源の豊かさを考えると、その動きは国際秩序やグローバル経済に影響を与え得る存在です。
今回の10年戦略承認は、次のような意味を持つ可能性があります。
- 安全保障面:地域の紛争予防や治安協力の枠組みが、中長期でどの程度強化されるのかを測る指標になり得ます。
- 経済・インフラ面:ユーラシア全体の物流ルートやデジタルネットワークの整備方針が、貿易や投資の流れに影響を与える可能性があります。
- 多国間協力のあり方:国連や他の地域機構と並ぶ協力の場として、どのような価値観やルールづくりを打ち出すのかが注目されます。
日本やアジアの読者が押さえておきたい視点
日本を含むアジア太平洋地域の読者にとって、SCOの動きをチェックすることは、エネルギー安全保障やサプライチェーン、テクノロジー協力の将来像を考えるヒントになります。
今回の開発戦略をきっかけに、次のような問いを持ってニュースを追うと、世界の動きをより立体的に捉えやすくなります。
- ユーラシアの交通・物流ルートは、この10年でどのように変わっていくのか。
- デジタル経済やAIなど新しい技術分野で、SCOはどのようなルールや協力の枠組みを目指すのか。
- 他の国際機関や地域枠組みと比べて、SCOはどんな役割を担おうとしているのか。
2026〜2035年という10年のタイムスパンで描かれた開発戦略は、一度決まれば簡単には変わりません。今回承認されたこの文書が、これからのユーラシアの政治・経済をどのように形づくるのか。2025年12月の今、スタート地点にあるこの動きを、今後も継続的に追いかけていくことが大切です。
Reference(s):
Leaders of SCO member states approve development strategy for next decade
cgtn.com








