習近平氏「武力ではなく対話を」 イラン大統領と会談、中東和平と核問題を協議
中国の習近平国家主席は火曜日、中国を訪問中のイランのマスード・ペゼシキアン大統領と会談し、紛争解決において武力行使は道ではなく、持続的な平和への正しい道は対話とコミュニケーションだと強調しました。中東情勢やイラン核問題、そして国際秩序をめぐる議論が続くなか、中国とイランの関係強化は、地域と世界の行方を考えるうえで重要な動きとなりつつあります。
武力ではなく「対話」が平和への道
今回の会談で習近平国家主席は、紛争や対立の解決方法として「武力の行使は適切ではない」と明確に述べました。そのうえで、「持続的な平和」につながる道として、関係国同士のコミュニケーションと対話の重要性を改めて訴えています。
このメッセージは、中東を含むさまざまな地域で緊張が続く国際社会に向けて、「対話を軸としたアプローチ」を中国が重視していることを示すものだと受け止められます。
中国・イラン関係は「安定的かつ健全に発展」
習主席は会談の中で、中国とイランの関係は移り変わる国際情勢の試練に耐え、「安定的かつ健全に発展してきた」と評価しました。昨年、両首脳がロシアのカザンで会談して以降、多分野での協力が目に見える成果を上げていると指摘しています。
SCOサミット2025と「抗日戦争勝利80周年」の節目
ペゼシキアン大統領は、上海協力機構(SCO)サミット2025への出席と、中国人民の抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念する行事への参加のために中国を訪れています。今回の首脳会談は、地域協力と歴史的節目が重なるタイミングで行われた点でも注目されます。
中東外交の要としてイランを位置づけ
習主席は、中国が中東外交を進めるうえで、イランとの関係を重要な位置に置いていると明言しました。そのうえで、今後も友情を育み、相互信頼を深め、実務協力を拡大していく方針を示しています。
具体的には、次のような分野で協力を強化していくとしています。
- 貿易
- 投資
- クリーンエネルギー
- インフラや交通網などの「コネクティビティ」
- 文化交流
こうした協力を通じて、「中国・イラン包括的戦略パートナーシップ」の着実な前進を図る考えです。
グローバル・ガバナンス構想と「人類運命共同体」
習主席は、中国が掲げるグローバル・ガバナンス・イニシアティブ(GGI)についても言及しました。GGIは、より公平でバランスのとれた国際ガバナンスの仕組みづくりを目指す中国の提案と位置づけられています。
中国はイランや国際社会と協力し、より公正で平等なグローバル・ガバナンス体制を推進するとともに、「人類運命共同体」の構築、つまり共通の未来を分かち合う世界づくりを進めていきたい考えです。
イラン核問題で「公正な仲介役」を強調
イランの核問題をめぐっては、習主席は、テヘランが「核兵器を開発しない」と繰り返し表明してきたことを中国として重視していると述べました。そのうえで、イランが平和目的で原子力を利用する権利を尊重し、イランの国家主権、領土一体性、尊厳を守る取り組みを支持するとしています。
さらに中国は、イラン核問題に関して「公正な仲介者」としての役割を引き続き果たし、
- すべての関係国の「合理的な懸念」に配慮した解決策の模索
- 中東における持続的な平和と安定への貢献
を目指す方針を示しました。
なぜ今回の会談が重要なのか
今回の習近平国家主席とペゼシキアン大統領の会談は、次の点で意味を持ちます。
- 武力ではなく「対話」を前面に出した中国のメッセージが、国際社会に改めて示されたこと
- 中国・イラン関係が、経済からエネルギー、文化交流まで幅広い分野で一段と深まりつつあること
- イラン核問題をめぐり、中国が公正な仲介役として関与を続ける姿勢を強調したこと
- グローバル・ガバナンスや「人類運命共同体」といった中国の理念が、中東外交の文脈でも打ち出されたこと
武力ではなく対話を重視するアプローチは、他の地域の紛争や対立にも応用できるのか。中国とイランの連携は、中東のパワーバランスや国際秩序にどのような影響を与えるのか。ニュースの背景にあるこうした問いを意識しながら、自分なりの視点で今回の会談を読み解いてみることが求められています。
Reference(s):
Xi says dialogue is path to lasting peace in meeting with Pezeshkian
cgtn.com








