中国とインドネシア首脳会談 グローバル・サウス連携と経済協力を強化
中国の習近平国家主席は水曜日、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領と会談し、グローバル・サウスの大国同士として、いわゆる「一方的ないじめ(unilateral bullying)」に共に反対し、地域の平和と安定、そして国際的な公正と正義を守っていく方針を確認しました。
戦勝80周年の記念行事に合わせた北京会談
今回の首脳会談は、中国人民抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念する行事に出席するため、プラボウォ大統領が特別訪問として中国を訪れたタイミングで行われました。
習主席は、困難な状況の中でも記念行事に出席するために中国を訪れたプラボウォ大統領の姿勢について、中国とインドネシアの関係を重視している表れであり、インドネシアの人々が中国の人々に寄せる真心を示すものだと評価しました。
「一方的ないじめ」に共同で反対 平和的発展の責任を強調
国際情勢が変化する中でも、中国とインドネシアはこれまで一貫して自立の精神を受け継ぎ、互恵・ウィンウィンの協力の道を歩んできたと、習主席は強調しました。その上で、両国は平和的発展を進める大国としての責任を示してきたと述べました。
習主席は、グローバル・サウスの主要な国として、中国とインドネシアが協力して「一方的ないじめ」に反対し、地域の平和と安定を守り、国際社会における公平と正義を擁護すべきだと呼びかけました。
また、中国はプラボウォ大統領の国政運営を支持し、インドネシアができるだけ早く秩序と安定を回復し、発展と成長を実現することを支援すると表明しました。
重要鉱物・デジタル経済・AI…経済協力の新たな柱
経済面では、習主席は両国が相互の市場をさらに開き合い、「双方向の開放」を拡大すべきだと指摘しました。とくに次のような分野での協力強化が挙げられました。
- 重要鉱物(電気自動車用バッテリーなどに使われる資源)
- デジタル経済(オンラインサービスやデジタル産業)
- 人工知能(AI)
- 農業・水産業
インドネシア側のプラボウォ大統領も、中国との関係はインドネシア外交の最優先事項の一つだと述べ、両国関係はこれまでで最も良好な状態にあるとの認識を示しました。そのうえで、貿易、投資、金融、インフラなどの分野で中国との協力を一層強化したいとの意向を表明しました。
貧困削減や人的交流でも連携を拡大
習主席は、中国がインドネシアと貧困削減の経験を共有する用意があるとし、人的往来を促進し、人と人との交流や文化的な交流を強めていく考えも示しました。
中国は自国での大規模な貧困撲滅の経験を持ち、そのノウハウを共有することで、インドネシアの持続的な発展を後押ししたい考えです。観光や留学、文化イベントなど、草の根レベルでのつながり強化も、両国関係の土台を広げる要素として重視されています。
五原則とバンドン精神 両国が共有する価値観
習主席は、中国とインドネシアが「平和五原則」と「バンドン精神」を共に引き継ぎ、高いレベルで「共に未来を築く中国・インドネシア共同体」をつくっていきたいと表明しました。
平和五原則とは、主権と領土の一体性の相互尊重、相互不侵略、内政不干渉、平等互恵、平和共存を掲げる外交原則です。また、1955年のアジア・アフリカ会議を通じて共有されたバンドン精神は、植民地主義の克服や独立、自立、協力を重んじる理念として知られています。
この共通の枠組みを基礎に、両国は長期的かつ安定した二国間関係の発展を目指し、地域さらには世界において模範的な役割を果たすことを目指すとしています。
なぜ今回の中国・インドネシア首脳会談が注目されるのか
今回の会談は、次の点で注目されています。
- グローバル・サウスの連携強化:発展途上国を中心とするグローバル・サウスの中で、中国とインドネシアという人口・経済規模の大きい国が連携を深めることは、国際秩序や国際経済の議論に影響を与えます。
- 地域の安定へのメッセージ:一方的な圧力に反対し、平和的発展を掲げる姿勢は、アジア太平洋地域の安全保障環境をめぐるメッセージとしても受け止められます。
- 新産業分野での協力:重要鉱物、デジタル経済、AI、農業・水産など、今後の成長分野での協力が打ち出されたことで、両国の経済関係は質的にも変化していく可能性があります。
2025年の戦勝80周年という節目の年に行われた今回の首脳会談は、中国とインドネシアがこれからどのような未来像を共有し、どのように「平和と発展」のメッセージを世界に発信していくのかを考えるうえで、重要な一歩となりました。
Reference(s):
Chinese President Xi Jinping meets Indonesian President Prabowo
cgtn.com








