習近平氏が長安街で閲兵 抗日戦争・反ファシズム戦争勝利80周年を記念
中国の習近平国家主席が、北京の長安街で、中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年の記念行事に参加する部隊を閲兵しました。第二次世界大戦の終結から80年という節目にあわせた動きとして、国際ニュースとしても注目されています。
北京・長安街で行われた閲兵の概要
首都・北京の中心部を東西に走る長安街は、中国の重要な式典や行事の舞台となる象徴的な場所です。今回、習近平氏はこの長安街沿いで、記念行事に参加する部隊を視察しました。
- 場所:北京中心部・長安街
- 行事の目的:中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年の記念
- 対象:記念行事に参加する部隊の閲兵
閲兵とは、国家指導者が整列した部隊を見て回り、規律や士気を確認する儀式です。儀礼的な意味合いに加え、国内外にメッセージを発信する場にもなります。
「中国人民抗日戦争」と「世界反ファシズム戦争」の80年
中国では、第二次世界大戦の一連の戦いのうち、日本との戦争を「中国人民抗日戦争」と呼び、世界全体の戦いを「世界反ファシズム戦争」と位置づけています。今回の記念行事は、その勝利から80周年となる節目を祝うものです。
日本では主に「日中戦争」「第二次世界大戦」といった名称が使われますが、中国の呼び方には「侵略に抵抗した人民」「ファシズムと戦った世界」という意味合いが強く込められています。名称の違い自体が、歴史のとらえ方や語られ方の違いを映し出しているとも言えます。
戦争体験の風化と記憶の継承
終戦から80年が経つなかで、直接の戦争体験を持つ人は急速に少なくなりつつあります。大規模な記念行事や閲兵は、
- 犠牲者を追悼し、歴史を忘れないことを強調する
- 戦後の発展を「苦難の歴史を乗り越えた成果」として位置づける
- 若い世代に過去を伝える象徴的な機会とする
といった役割を持つと考えられます。
軍事行事が発するメッセージ
国際ニュースとして見たとき、国家指導者による閲兵は、軍事力そのものだけでなく、政治や外交のメッセージを伴うことが多い行為です。今回の長安街での閲兵についても、次のような点を意識していると見ることができます。
- 国内に向けて:歴史を共有し、国家としての一体感や安定を強調する
- 軍に向けて:規律や士気、任務への自覚を高める
- 国際社会に向けて:歴史を振り返りつつ、平和と安定への貢献をアピールする
閲兵というかたちは軍事的な色彩が強い一方で、「二度と同じ悲劇を繰り返さない」という平和へのメッセージとともに語られることも少なくありません。
日本からどう受け止めるか
日本の読者にとって、「抗日戦争勝利80周年」という表現には、歴史認識や日中関係をめぐる複雑な感情が伴うかもしれません。一方で、隣国がどのように戦争の歴史を語り、記念しているのかを知ることは、現代の外交や社会を理解するうえで欠かせない視点でもあります。
重要なのは、単に「軍事パレード」として距離を置いて眺めるか、あるいは感情的に反応するのではなく、
- なぜ「80年」という節目に強い意味づけがされているのか
- どのような歴史像が国内向けに共有されているのか
- その語り方は、東アジアの平和や協力とどのように結びつきうるのか
といった問いを通じて、自分なりに考えてみることです。
これからの議論につながる視点
80年という時間は、過去を総括し、未来を考える節目でもあります。北京・長安街での閲兵は、中国が自国の歴史をどう位置づけ、どのようなメッセージを発信しようとしているのかを読み解く手がかりになります。
戦争の記憶をめぐる行事は、ともすると対立や感情的な反発を生みがちです。しかし同時に、歴史や安全保障、国際秩序について冷静に話し合う入口にもなりえます。今回の動きをきっかけに、私たち自身の歴史の学び方や、これからの東アジアのあり方について、身近な人と対話してみることも一つの選択肢ではないでしょうか。
80年という節目が、過去をめぐる対立ではなく、未来に向けた対話を深めるきっかけとなるか。長安街での閲兵は、その問いを静かに投げかけているように見えます。
Reference(s):
cgtn.com








