北京Vデー軍事パレードで天安門上空を飛んだ中国航空戦力を読み解く video poster
2025年9月3日、北京の天安門広場で行われたVデー軍事パレードで、多数の航空機編隊が上空を飛行しました。早期警戒機や戦略爆撃機、最新鋭のステルス戦闘機まで、中国人民解放軍の多層的な航空戦力が一度に披露され、国際的な注目を集めています。
本記事では、この国際ニュースのポイントを、日本語でわかりやすく整理します。
天安門を飛び越えた航空編隊、その中身は
今回のVデー軍事パレードでは、いわゆるエア・エシュロン(航空機編隊)が天安門広場の上空を通過し、早期警戒・偵察、長距離打撃、宇宙空間を含む制空作戦、戦略輸送、後方支援といった役割を担う航空機が次々と登場しました。
早期警戒・偵察:KJ-500AとKJ-600
早期警戒機の編隊には、空中レーダーを備えたKJ-500AがJ-16戦闘機に護衛される形で登場しました。また、艦載運用を想定したKJ-600が、空母から発着するJ-15T艦載戦闘機とともに飛行しました。早期警戒機は、遠方の航空機や艦艇、ミサイルを探知し、味方部隊に情報を共有することで、戦場全体の状況把握を支える「空の目」の役割を果たします。
長距離打撃力を示したH-6シリーズ
戦略爆撃機としては、中国人民解放軍の長距離打撃部隊の一翼を担うH-6N、H-6K、H-6Jが編隊飛行を行いました。こうした爆撃機は、長時間の飛行と大きな搭載量を特徴とし、遠方の目標に対して精密攻撃を行う能力を示す存在といえます。
最新鋭戦闘機と艦載機:J-20とJ-35
中国の先進的な戦闘機として位置づけられるJ-16D、J-20、J-35A、J-20S、J-20Aなども、二つのV字隊形を組んで天安門上空を飛行しました。これに続いて、空母に搭載されるJ-15DH、J-15DT、J-35、J-15Tといった艦載戦闘機の編隊も登場し、陸上と海上の両方で運用可能な航空戦力が強調されました。
ステルス性や電子戦能力など、高度な技術が投入されたとされるこれらの戦闘機は、空中戦だけでなく、情報優勢や制空権の確保においても重要な役割を担うと見られています。
Vデー軍事パレードが映し出すもの
今回のVデー軍事パレードは、単に新型機を披露する場にとどまらず、中国人民解放軍が重視する作戦コンセプトをわかりやすく示したものと受け止められています。特に、複数の分野を組み合わせた統合運用や、多領域にわたる作戦能力の誇示がポイントです。
- 早期警戒・偵察:KJシリーズなどによる広範囲な監視と情報共有
- 長距離打撃:H-6シリーズによる遠距離からの攻撃能力
- 制空・宇宙領域の作戦:J-20などの戦闘機による制空権確保と宇宙空間を含む作戦支援
- 戦略輸送:兵員や物資を迅速に移動させるための輸送能力
- 後方支援:燃料や補給物資の運搬、整備支援など、長期作戦を支えるロジスティクス
こうした役割を担う機体を一度に見せることで、航空戦力全体がどのように連携しうるかを内外に示す狙いがあったと考えられます。
国際社会が注目するポイントは
2025年も終盤に差しかかる中、北京で行われた今回のVデー軍事パレードは、中国の航空・宇宙分野における近代化の進展を象徴する出来事として、各国の専門家やメディアから注目されています。
とくに注目されているのは、次のような点です。
- 装備更新のスピード:新型戦闘機や早期警戒機が短期間で次々と部隊配備されている点
- 空母戦力の強調:KJ-600やJ-15T、J-35など、艦載機の存在感が増していること
- 統合運用のメッセージ:爆撃機、戦闘機、早期警戒機、輸送機などを組み合わせた編隊構成そのものが、統合的な作戦能力のアピールになっていること
一方で、こうした軍事パレードは、国防の透明性や信頼醸成、地域の安定とのバランスをどう取るかという議論も呼び起こします。軍事力の近代化を進める各国が、どのように対話や情報発信を行っていくのかは、今後も国際社会にとって重要なテーマとなりそうです。
読み手としてどう受け止めるか
スマートフォンの画面越しに映る天安門上空の編隊飛行は、単なる「迫力の映像」として消費することもできますが、その背後には、技術、戦略、国際関係といった複数のレイヤーがあります。どの国の動きであっても、その文脈を押さえながら、自分なりの視点を持ってニュースを追いかけることが、これからの時代のリテラシーにつながっていきます。
Reference(s):
cgtn.com








