習近平氏が対日戦勝80周年で演説 中華民族の復興は「止められない」 video poster
2025年、中国は中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利から80年の節目を迎えました。北京で水曜日に行われた記念式典で、習近平国家主席は「中華民族の復興は止められない」と強調し、中国の進む方向と世界へのメッセージを改めて示しました。
北京で対日戦勝80周年記念式典 習主席が歴史を振り返る
北京で行われた「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」の記念行事で、中国の習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席)が重要な演説を行いました。
習主席は、中国人民抗日戦争について「近代以降、中国が外国からの侵略に対して収めた初めての完全な勝利」だと位置づけました。そのうえで、この勝利は中国共産党が提唱した「抗日民族統一戦線」のもとで、多くの勢力が団結した結果だと強調しました。
さらに、中国人民の犠牲と戦いが世界反ファシズム戦争の重要な一部を成したと述べ、中国が世界の平和に対して大きく貢献したとアピールしました。
キーワードは「復興」と「平和」
中華民族の復興は「止められない」
今回の演説で最も象徴的なメッセージが、「中華民族の偉大な復興は、誰にも止められない」という趣旨の発言です。習主席は、中国の発展と「民族の復興」を歴史の大きな流れとして位置づけ、その方向性が揺るがないことを国内外に向けて示しました。
ここで語られた「復興」とは、単に経済成長だけでなく、中国の歴史的な自信や国としての地位の回復を含む、より広い概念として用いられています。
歴史の悲劇を繰り返さないために
習主席はまた、各国が互いを平等に扱い、調和して共存し、支え合うことで「共通の安全」を守る必要性を訴えました。戦争の根本原因を取り除き、歴史上の悲劇を繰り返さないことが重要だと強調しています。
抗日戦争と世界反ファシズム戦争の記憶を踏まえ、歴史をどのように記憶し、未来の平和につなげるかというメッセージが込められていると言えます。
世界に向けたメッセージ:対立か対話かの岐路
習主席は、現在の世界について「平和か戦争か、対話か対立か、ウィンウィンかゼロサムか」という選択に直面していると指摘しました。国際社会がどの方向に進むのかが問われているという認識です。
その上で、中国は「歴史の正しい側、人類の進歩の側」に立ち、「平和的発展の道」を堅持すると表明しました。また、各国と手を携えて「人類運命共同体」を構築していく方針を改めて強調しました。
自国の発展を世界の平和や人類全体の未来と結びつけて語るスタイルは、近年の中国外交のキーワードとも重なります。今回の演説でも、その方向性がはっきりと示された形です。
国内に向けたメッセージ:中国式現代化と民族の団結
習主席は、中国の各民族の人々に対しても強い呼びかけを行いました。中国共産党の強い指導のもとで団結し、努力を続けることで、「強い国づくり」と「民族の復興」を全面的に進めていくよう訴えました。
ここで言及された「中国式現代化」とは、中国が自国の歴史や文化、社会状況に合わせて進める独自の現代化モデルを指す言葉です。経済発展だけでなく、社会の安定や国家の統一など、多くの要素を含む概念として位置づけられています。
演説全体を通じて、「歴史の勝利」を現在と未来の発展につなげ、国民の結束を高めたいという意図がにじみ出ています。
人民解放軍への期待:世界一流の軍隊と平和貢献
今回の演説では、人民解放軍(PLA)に向けたメッセージも明確でした。習主席は、人民解放軍に対し、「民族復興の戦略的支え」となり、世界の平和と発展にいっそう貢献するよう求めました。
また、世界一流の軍隊の建設を進めるとともに、国家の主権・統一・領土の完全性を断固として守るよう指示しました。防衛力の高度化と国際社会への平和貢献という、二つの役割を同時に担うことが期待されている形です。
軍事力の強化と「平和的発展」の掲げ方は、今後の中国の安全保障政策や国際的なメッセージの読み解きにおいて重要なポイントとなりそうです。
演説が示す中国の方向性
対日戦勝80周年という節目の場で行われた今回の演説は、過去の戦争の記憶を語ると同時に、中国がこれからどのような道を歩もうとしているのかを国内外に示す内容になっています。
歴史の教訓を踏まえながら、「中華民族の復興」と「平和的発展」、「人類運命共同体」というキーワードを組み合わせて語ることで、中国の発展と世界の平和を結びつけて描く姿勢が鮮明になりました。
日本やアジアの読者にとっても、この演説は、中国が歴史をどう位置づけ、どのような未来像を描いているのかを考える手がかりとなります。歴史認識、安全保障、経済関係など、さまざまな観点から議論が広がっていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








