中国とブラジル要人会談 BRICSとグローバルサウス連携強化を確認
中国の王毅氏とブラジル大統領の主席補佐官セルソ・アモリン氏が木曜日に会談し、多国間主義の擁護やBRICS、グローバルサウスの連携強化を確認しました。国際ルールと通商秩序をめぐるせめぎ合いが続く中での一歩として注目されています。
中国のトップ外交官とブラジルの大統領側近が会談
中国のトップ外交官であり、中国共産党中央政治局委員、中央外事工作委員会弁公室主任を務める王毅氏は、ブラジル大統領の主席補佐官セルソ・アモリン氏と木曜日に会談しました。アモリン氏は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念する行事に出席するため、中国を訪れています。
キーワードは多国間主義と国際ルール
会談で王毅氏は、中国とブラジルは多国間主義を明確に支持し、国際ルールを守る立場をはっきりと打ち出すべきだと強調しました。ここでいう多国間主義とは、一部の大国による一方的な決定ではなく、国際機関や各国が対等に参加してルールをつくり、問題を解決していく考え方を指します。
ブラジル側のアモリン氏も、現在、一部の国が国際ルールを無視し、関税を乱用し、多角的な貿易体制を損なっていると指摘しました。そのうえで、こうした状況だからこそ、グローバルサウスやBRICS諸国の連帯と協力が一段と重要になっていると述べました。
BRICSの「前向きな勢い」をどう生かすか
王毅氏は、中国はブラジルと協力し、BRICSの前向きな勢いを確かなものにしていきたいと語りました。また、BRICS各国の間で、重要な国際課題についての意思疎通と調整を強める考えも示しました。
BRICSは、新興国や途上国を代表する大きな枠組みとして、国際経済や開発、金融などの分野で存在感を増しています。世界経済の不確実性が高まる中で、BRICSがどのような優先課題を掲げ、どこまで結束できるのかは、今後の国際秩序を考えるうえで無視できないポイントです。
グローバルサウスの視点から見た通商秩序
アモリン氏の発言は、グローバルサウスの一員としてのブラジルの問題意識を映し出しています。グローバルサウスとは、主にアジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの新興国や途上国を指す言葉です。多くの国が、保護主義的な関税措置や一方的な制裁によって、貿易や投資の機会が制限されることに懸念を抱いています。
そのため、グローバルサウスやBRICS各国の間で、次のような共通の課題意識が強まっていると考えられます。
- 国際ルールが全ての国に公平に適用されること
- 関税や制裁が一部の国の政治的な道具にならないこと
- 国際通貨、金融、開発支援の枠組みで新興国の声が反映されること
中国のGlobal Governance Initiativeが持つ意味
アモリン氏は、中国が提案したGlobal Governance Initiativeは非常に重要だと評価しました。このイニシアチブは、国際社会のルールづくりや協力の在り方について、中国が提示している包括的な構想と位置づけられます。
ブラジルは、中国と国際問題での調整を一層強め、共に多国間主義を守っていく意思を示しました。これは、単なる二国間関係にとどまらず、グローバルサウス全体の発言力を高める試みとしても捉えることができます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の中国とブラジルの会談は、次のような点で日本の読者にとっても重要です。
- 国際ニュースとして、BRICSとグローバルサウスの動きが一段と戦略的になっている
- 通商ルールや関税をめぐる対立が続く中で、多国間主義を掲げる国々の連携が強まっている
- 中国とブラジルという大国同士の調整が、今後の国際機関や会議の議題設定にも影響しうる
2025年の国際情勢は、国家間の対立と協力が複雑に絡み合う時代です。その中で、中国とブラジルがどのように多国間主義や国際ルールを打ち出していくのかは、日本を含む多くの国にとっても無関係ではありません。
これから何に注目すべきか
今回の会談を踏まえ、今後注目したいポイントとしては、次のようなものがあります。
- BRICS関連会合で、中国とブラジルがどのような共通メッセージを発信するか
- Global Governance Initiativeが、具体的な政策や国際協定の形でどこまで進展するか
- グローバルサウス諸国が、通商や金融のルールづくりでどれだけ発言力を高められるか
ニュースを追う際には、個別の声明や会談だけでなく、その背後にある多国間主義とグローバルサウスの動きという大きな流れも合わせて見ていくことが、これからの国際ニュースを読み解くうえでの鍵になりそうです。
Reference(s):
Top Chinese diplomat meets chief advisor to Brazilian president
cgtn.com








