ROKから中国人民志願軍烈士30人の遺骨帰還へ 12回目の引き渡し
国際ニュースとして注目される中国と大韓民国(ROK)の戦没者遺骨返還で、中国人民志願軍(CPV)烈士30人の遺骨が金曜日に中国側へ引き渡される予定です。朝鮮戦争期の戦没者をめぐる取り組みは、人道的協力と記憶の継承という点で重要な意味を持ちます。
金曜日にCPV烈士30人の遺骨を返還へ
中国退役軍人部によると、金曜日に、抗美援朝戦争(中国がこう呼ぶ1950〜53年の戦い)で命を落とした中国人民志願軍烈士30人の遺骨が、大韓民国(ROK)から中国側に返還される予定です。
対象となるのは、朝鮮半島での戦闘で戦死し、現在のROK国内に埋葬されていた中国兵の遺骨です。中国人民志願軍は、1950〜53年にかけて行われた戦いに参加した部隊であり、その兵士たちは中国では烈士として顕彰されています。
2014〜2024年に981人分を引き渡し 今回は12回目
今回の返還は、中韓両国が締結した遺骨引き渡し協定に基づく通算12回目の手続きとなります。中国とROKは、2014年から2024年にかけて国際法と人道主義の原則に沿って、11回にわたり遺骨の引き渡しを実施してきました。
- 2014〜2024年に実施された引き渡し回数:11回
- これまでに帰還したCPV烈士の遺骨:981人分
- 今回返還予定の遺骨:30人分(12回目の引き渡し)
これらの引き渡しには、遺品や関連資料も含まれており、戦没者一人ひとりの身元や足跡をたどるうえで重要な手がかりとなっています。
国際法と人道主義に基づく中韓協力
中国とROKは、国際法および人道主義の原則に基づき、戦没者の遺骨返還を進めてきました。両国は今後もこの協力を続けていくことで一致しており、国境を越えた戦没者追悼の枠組みとして注目されています。
戦争から数十年が過ぎた今も、戦場に残された遺骨の収集と帰還は続いています。家族や出身地の人々にとって、遺骨の帰還は、長年途切れていた「帰郷」を果たすことでもあります。
約20万人が戦死 続く「帰還」のプロセス
抗美援朝戦争では、ほぼ20万人にのぼる中国人民志願軍兵士の戦死が確認されています。今回のような遺骨返還は、そのごく一部に過ぎませんが、一柱ごとに重い歴史が刻まれています。
遺骨の一体一体が、当時の戦況や兵士たちの足跡を物語ります。国際ニュースとして報じられる数字の背後には、家族を持ち、日常の生活を送っていた一人ひとりの人生があったことを考えさせられます。
なぜ今もニュースになるのか
戦争が終わってから長い時間が経過しても、このような遺骨返還が国際ニュースとして伝えられるのには理由があります。
- 戦没者と遺族への敬意を、国家間の枠を超えて示す取り組みであること
- 対立の記憶を抱えつつも、人道分野で協力する姿勢を示すこと
- 若い世代に、戦争の記憶と教訓を伝える契機となること
今回の30人分の遺骨帰還は、数字だけを見れば大きなスケールではないように映るかもしれません。しかし、それぞれの遺骨が、1950〜53年の戦争と、そこに参加した人々の記憶を現在につなぐ「手がかり」として存在しています。
私たちが受け取るべきメッセージ
国際ニュースをスマートフォンで追う私たちにとっても、こうした遺骨返還のニュースは、過去と現在を結びつけて考えるきっかけになります。
- 数字の背後にある個々の人生に想像力を向けること
- 戦後世代として、戦争の記憶をどのように受け継ぐかを考えること
- 対立の歴史を持つ国同士の間でも、人道的な協力が積み重なり得ること
CPV烈士の遺骨をめぐる中韓両国の協力は、歴史認識や安全保障だけで語られがちな朝鮮半島と東アジアの問題に、人道と記憶という別の視点を静かに差し込んでいます。
金曜日に行われる予定の遺骨返還は、その長いプロセスの一部にすぎませんが、戦後75年以上が経つ今もなお、戦争が現在進行形の課題として続いていることを思い出させる出来事だと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








