中国本土、記録的な夏と9月の台風予測 最大4個発生の可能性
記録的な大雨と猛暑に見舞われた2025年夏の中国本土について、中国の国家気象センター(NMC)が9月の大雨と最大4個の台風発生の可能性を示し、防災と水管理の強化を呼びかけました。本記事では、その概要と背景を日本語で整理します。
記録的な雨と暑さに覆われた2025年の夏
国家気象センターの副主任であるHuang Zhuo(黄卓)氏によると、中国本土は今季、平年より早いモンスーン(雨季)の到来と記録的な降水量、歴史的な猛暑という「特別な雨季」を経験しました。
2025年6〜8月の中国本土の平均降水量は、平年と比べて1.3%多かったとされています。特に北京市と内モンゴル自治区では、1961年以降で最も多い降水量を記録しました。また、全国の31の観測所で、1日の降水量が観測史上の最高値を更新しました。
同じ期間の気温も記録的な水準に達しました。中国本土全体の夏の平均気温は22.3度に達し、1961年以降で最も暑かった2024年と並ぶ高さとなりました。さらに5つの省では、この期間の平均気温が過去最高を更新したとされています。
9月の見通し:北部・四川・沿岸部で大雨リスク
北京で火曜日に開かれた記者会見で、Huang氏は9月の気象見通しについても説明しました。見通しによると、9月には中国北部、南西部の四川省、そして一部の沿岸地域で、大雨が続くおそれがあると予測しました。
すでに地盤が緩んでいる地域にさらに大雨が重なると、河川の氾濫や都市型洪水、土砂災害のリスクが高まります。特に都市部や山間部、急速に開発が進む地域では、短時間の強い雨が大きな被害につながりやすく、警戒が求められます。
台風は3〜4個の可能性 沿岸部は要警戒
Huang氏は、9月末までにさらに3〜4個の台風または熱帯低気圧が発生し、中国本土の沿岸部に影響を及ぼす可能性があると述べました。
これらの台風や熱帯低気圧は、必ずしもすべてが上陸するとは限りませんが、沿岸地域に高波や暴風、大雨をもたらすおそれがあります。港湾や物流拠点、沿岸の都市インフラにとっては、早めの対策と情報収集が重要になります。
洪水・土砂災害・干ばつ 複合するリスク
Huang氏は、大雨による洪水や土砂災害だけでなく、干ばつの影響にも注意を呼びかけました。一見すると「雨が多いのに干ばつ」というのは矛盾しているように見えますが、大雨が特定の地域や短時間に集中すると、別の地域では水不足が続くことがあります。
そのためHuang氏は、秋の収穫期に向けて、防災体制の強化と水資源管理の徹底を求めました。ダムや貯水池の運用、農業用水の配分、排水設備の点検などを通じて、「水が多すぎる地域」と「水が足りない地域」の両方に備える必要があるというメッセージです。
日本から見る意味:気象リスクは国境を越える
中国本土の気象動向は、日本を含む東アジア全体の天候や経済にも影響を与えます。台風の進路や季節外れの大雨は、航空・海運の遅延、農産物価格の変動、エネルギー需要の変化などを通じて、私たちの日常生活にも間接的に波及し得ます。
今回のように、国家気象センターが記録的な雨と暑さを分析し、9月の大雨や3〜4個の台風発生の可能性を示したことは、気象情報が「防災のためのインフラ」であることを改めて示しています。日本に住む私たちにとっても、近隣地域の気象情報に目を向け、自分や身近な人のリスクを考えるきっかけになりそうです。
極端な雨と暑さが重なる時代に、どのように備え、被害を減らしていくのか。中国本土のこの動きは、東アジア全体が共有する課題を映し出していると言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








