新疆バヤンブラク草原――静けさあふれる「大地のパレット」
新疆バヤンブラク草原――静けさあふれる「大地のパレット」
2025年の今、自然の中で心を整える旅への関心が高まるなか、中国・新疆ウイグル自治区のバヤンブラク草原は、そのスケールと静けさで注目を集めています。国際ニュースで取り上げられることも多い新疆ですが、この草原はその中でも、自然と人の営みが穏やかに共存する場所として知られています。
新疆ウイグル自治区の約4分の1を占める広大な自治州
バヤンブラク草原が位置するのは、中国北西部・新疆ウイグル自治区のバインゴリン蒙古自治州(Bayingolin Mongolian Autonomous Prefecture)です。この自治州は、新疆全体のおよそ4分の1という広大な面積を占めています。
その広大な大地の中に、必ず訪れたい場所として名前が挙がるのがバヤンブラク草原です。新疆を代表する「必見スポット」の一つとして、多くの人を引きつけています。
中国で2番目に大きい草原、バヤンブラク
バヤンブラク草原は、バインゴリン蒙古自治州の和静県(Hejing County)にあります。中国で2番目に大きい草原とされ、そのスケールの大きさは地図を見ただけでも伝わってきます。
豊かな植生と水資源に恵まれたこの草原は、新疆でも特に重要な家畜の生産拠点の一つです。家畜が草をはむ穏やかな風景の背後には、草原が地域の暮らしを支える「生命線」として機能している姿があります。
16種の国家一級保護野生生物が生きるサンクチュアリ
バヤンブラク草原は、単なる牧畜の場ではありません。ここは野生生物の「サンクチュアリ(聖域)」でもあります。
- 国家一級の保護対象となる野生生物が16種生息している
- 草原、川、湿地など多様な環境が生物のすみかを形づくっている
- 人の営みと自然保護が両立する場として注目されている
保護対象となっている生き物の具体的な名前は挙げられていませんが、「16種」という数字からも、この草原の生態系がどれほど豊かなのかがうかがえます。
曲がりくねる川と澄んだ空気――訪れる人が体験するもの
バヤンブラク草原を訪れる人がまず出会うのは、蛇行する川と果てしなく続く草の海です。風に揺れる草原の向こうには、空の色と溶け合うような遠くの地平線が広がります。
ここでは、次のような体験が待っています。
- 川沿いをゆっくり歩きながら、静かな水音に耳を澄ます
- 澄んだ空気を深く吸い込み、日常の喧騒から心を解き放つ
- 夕暮れ時、草原全体が柔らかな色に染まっていく「色のグラデーション」を眺める
こうした時間は、単なる観光という枠を超え、「自然のスケールの中で、自分の時間感覚をリセットする」ような体験につながります。
「見る旅」から「感じる旅」へ
バヤンブラク草原での時間は、「観光スポットをチェックして回る旅」から、「風景の中に身を置き、自分の感覚を研ぎ澄ます旅」へと、旅の意味を静かに変えてくれます。
都市での生活リズムがどんどん加速している2025年現在、こうした「ゆっくりとした時間」を求める動きは世界各地で見られます。バヤンブラク草原のように、自然と人の営みが重なり合う場所は、その象徴ともいえる存在です。
自然とどう向き合うかを問いかける草原
バヤンブラク草原は、家畜の生産拠点であり、貴重な野生生物の生息地でもあります。その二つが同じ場所で成り立っているという事実は、私たちに次のような問いを投げかけます。
- 自然の恵みを受け取りながら、どうやってその豊かさを未来に手渡していくのか
- 観光やレジャーが増える中で、どこまで環境への負荷を抑えられるのか
- 広大な土地を前にしたとき、人は何を「豊かさ」と感じるのか
答えは一つではありませんが、静けさに包まれたこの草原に立つことで、自分なりの答えを考えたくなる人も多いはずです。
静けさをシェアしたくなる場所
情報があふれる時代だからこそ、「何もしていない時間」「ただ風景を眺めているだけの時間」が、むしろ贅沢になっています。バヤンブラク草原は、その贅沢さを思い出させてくれる場所です。
国際ニュースで見る地名としての新疆だけでなく、「静かな色彩に包まれた大地」としてのバヤンブラク草原を思い浮かべることは、世界を見る目線を少しだけ広げてくれるかもしれません。
もしこの草原の景色に心が動いたなら、その印象や気づきを、身近な人やSNSでシェアしてみるのも一つの方法です。遠く離れた草原の静けさが、言葉や写真を通じて、私たちの日常に静かな余白をつくってくれるかもしれません。
Reference(s):
Xinjiang color palette: Bayanbulak Grassland, a haven of serenity
cgtn.com








