中国・スイス国交75年を祝うコミック展 清華大学で文化交流
中国とスイスの国交樹立75周年を記念して、清華大学芸術博物館で「Once Upon a Page: Contemporary Comics from the Fumetto Comic Festival in Luzern」展が開かれています。国際ニュースとしても注目されるこの展示は、日本語で世界の動きを知りたい読者に向けて、コミックを通じた文化交流の現在地を伝えます。
中国とスイスの友情を描く「Once Upon a Page」展
「Once Upon a Page」展は、スイス・ルツェルンのFumetto Comic Festivalと連携し、ページをめくるようにスイスのコミック世界をたどるクロスボーダーなビジュアル体験を提供します。両国の長年の友情をたたえつつ、その絆をさらに深めることを目指した企画です。
20人のアーティスト、約200点の作品
会場には、20人のアーティストによるおよそ200点の作品が並びます。来場者は、さまざまなタッチやスタイルのコミックを通じて、スイス社会の空気や日常、歴史へのまなざしに触れることができます。
作品が描き出すテーマは、国や文化を越えて共有できるものです。
- 勇気
- アイデンティティ(自分は何者かという問い)
- 歴史
- 夢
- 社会
スイスの文化的背景を色濃く反映しながらも、こうした普遍的なモチーフが、中国の観客にも強く響く構成になっているとされています。ページを追ううちに、「遠い国の物語」ではなく、「自分たちにも通じる感情」を見いだせる点が、この展示の大きな魅力です。
コミックという「共通言語」
この企画の背景には、「文化交流こそが、国と国の関係に長く続く絆をもたらす」という考え方があります。その中でコミックは、国境を越えやすい「共通言語」として位置づけられています。
コミックという表現形式には、次のような特長があります。
- 言葉の壁を越えやすいビジュアル表現
- 子どもから大人まで親しめる読みやすさ
- 社会や文化への鋭い洞察を、物語として柔らかく伝えられる力
この展示では、そうしたコミックの力を通じて、国境や言語を超えた精神的なつながりが浮かび上がります。中国とスイスという異なる歴史や制度を持つ社会であっても、人が悩み、笑い、未来を思い描くときの感情は共通している、というメッセージがにじみます。
中国のコミック文化と若いクリエーター
中国には、長い物語漫画や絵物語の伝統があり、現在も活発なコミックシーンが育っています。近年は、若いクリエーターたちが次々と登場し、中国のコミックやアニメーションが世界の舞台で存在感を高めています。
今回の展示は、そうした中国側の豊かなコミック文化と、スイスの表現世界とを向き合わせる場でもあります。異なる文化圏の作品を同じ空間で体験することで、鑑賞者は両者の違いだけでなく、共通点や響き合いも発見できる構成になっています。
若手アーティストの協働プラットフォームとして
「Once Upon a Page」展は、中国とスイスの若手アーティストが協働するためのプラットフォームづくりにもつながっています。展示を通じて互いの作品に触れ、対話し、新しい企画や共同制作が生まれていく土台となることが期待されています。
相互に結びついた世界では、こうしたコミックやアートをめぐる国際的な交流が、グローバルな対話の架け橋として重要な役割を果たします。政治や経済のニュースだけでは見えにくい、人と人との距離感や信頼感を、文化の側からじっくりと築いていく試みだと言えます。
このニュースから考えたいこと
マンガやコミック文化に親しんできた日本の読者にとっても、この展示は他人事ではありません。ページという小さな単位から、国と国、人と人の関係を編み直していく姿は、私たち自身の文化外交を考えるヒントにもなります。
- 外交の節目を、式典だけでなく芸術で祝う意味
- コミックやアニメが共有できる「勇気」「夢」「社会」といったテーマ
- 自分の文化を、どのような物語として世界に語るかという問い
中国とスイスのあいだで展開されるこのコミック展は、国際ニュースでありながら、私たちの日常ともつながる物語でもあります。スキマ時間にニュースをチェックする感覚で、こうした文化交流の動きにも時折目を向けてみると、世界の見え方が少し変わってくるかもしれません。
Reference(s):
Exhibition showcases latest works from Fumetto Comic Festival Luzern
cgtn.com








