中国、朝鮮戦争の中国人民志願軍30人の遺骨を瀋陽で埋葬 中韓の第12回返還
朝鮮戦争の中国兵30人、瀋陽で祖国に眠る
中国は、朝鮮戦争で戦死した中国人民志願軍(CPV)の兵士30人の遺骨を迎え、遼寧省瀋陽市で埋葬式を行いました。大韓民国(ROK)からの遺骨返還に合わせたもので、戦没者を顕彰するとともに、中国とROKの協力の積み重ねを示す国際ニュースとなりました。
瀋陽での埋葬式と返還のプロセス
中国退役軍人事務部によると、この埋葬式は瀋陽の中国人民志願軍烈士陵園で実施され、中央および地方政府の代表、軍関係者、退役軍人、戦没者の遺族、地域住民などが参列しました。参列者は、祖国に戻った戦没者に対して哀悼の意を示しました。
遺骨はその前日、ROKから中国へと空路で移送されました。任務には中国代表団のほか、中国人民解放軍(PLA)の儀仗兵と、PLA空軍の大型輸送機Y-20が投入されました。軍用機が使用されたことは、国家としての公式な受け入れであることを象徴しています。
12回目となる中国人民志願軍の遺骨返還
今回の埋葬式は、中国とROKが締結した遺骨引き渡し合意に基づく、中国人民志願軍の遺骨の第12回目の返還にあたります。
両国は2014年から2024年にかけて、ROK国内で見つかった戦没者の遺骨と関連資料・遺品の引き渡しを、すでに11回実施してきました。こうした継続的な共同作業の上に、今回の第12回返還と瀋陽での埋葬式が位置づけられます。
1950〜53年の戦争と中国人民志願軍
今回祖国に戻った30人の兵士は、中国で「抗美援朝戦争」と呼ばれる1950〜1953年の戦争、いわゆる朝鮮戦争で命を落としました。この戦争には中国人民志願軍が参戦しており、その戦没者は約20万人が確認されています。
瀋陽には中国人民志願軍の烈士陵園があり、今回の埋葬式もここで行われました。
戦後も続く「帰還」が意味するもの
戦争が終わってから長い年月が過ぎた今も、戦没者の遺骨は国境を越えて家族と祖国のもとへ戻り続けています。今回のような中国とROKの共同による遺骨返還には、少なくとも次のような意味があると考えられます。
- 戦没者一人ひとりへの敬意を、時代を超えて具体的な形で示すこと
- 政治情勢が変化しても、人道的な協力を積み重ねることで信頼の土台を広げること
- 戦争の記憶を「数字」ではなく「顔の見える物語」として次世代に伝えること
黄や白の菊の花が並ぶ瀋陽の烈士陵園の光景は、過去の悲劇を封じ込めるためではなく、歴史を見つめ直し続けるための場であることを静かに物語っています。
私たちがこのニュースから考えたいこと
スマートフォンでニュースをスクロールしていると、遺骨返還や追悼式の話題は、一瞬で流れ去ってしまいがちです。しかし、戦争で命を落とした人が祖国に戻るまでに、どれほど長い時間と、どれほど多くの人の努力が必要だったのかを想像してみると、このニュースの重さが少し違って見えてきます。
SNSでこの記事をシェアするとき、誰の側に立つかという二者択一ではなく、国境や立場を越えて戦没者を悼む視点を共有できるかどうかも、私たち一人ひとりに問われているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








