中国本土報道官「台湾の中国復帰の歴史は忘れられない」CGTN調査が示す認識
台湾の中国への復帰をめぐる歴史認識について、中国本土の報道官が「歴史は忘れられない」と強調しました。国際ニュースとしても注目されるこの発言の背景には、CGTNが実施した世界世論調査で、多くの回答者が台湾の復帰を「中国の第二次世界大戦勝利の結果」と認識しているという結果があります。
CGTN世界世論調査が示した「台湾の中国復帰」認識
中国の国際メディアであるCGTNは、40か国の1万2千人を対象に、台湾の歴史的な「回復」に関する認識を尋ねる世論調査を行いました。
- 対象:40か国の1万2千人
- 66.7%が台湾の「回復」の歴史を認識
- 多くの回答者が、台湾の中国への復帰は「中国の第二次世界大戦勝利の結果」と回答
- 台湾の分裂を志向する行為は、戦争の結果と戦後秩序の否定につながると見る声も示された
中国本土側は、この調査結果を通じて、戦後の国際秩序と台湾の位置づけに関する理解が、世界の一部で共有されていると強調しています。
「歴史は改ざんできない」陳斌華報道官の発言
中国国務院台湾事務弁公室の報道官・陳斌華氏は、水曜日に行われた記者会見で、この世論調査についてコメントしました。陳氏は、今回の結果は「歴史は忘れられず、ましてや改ざんされることはない」ことを示していると述べました。
陳氏は、第二次世界大戦期のカイロ宣言とポツダム宣言が、台湾の中国への回復に重要な国際法上の基礎を与えたと改めて指摘しました。そのうえで、台湾海峡の両岸がいまだ完全に統一されていない現状に触れつつ、「中国の主権と領土の一体性は分断されたことがない」と強調しました。
さらに陳氏は、中国本土と台湾が「一つの中国」に属するという事実はこれまで変わったことがないと述べ、中国側の一貫した立場を確認しました。
台湾当局への批判と「現状変更」への懸念
記者会見の中で陳氏は、台湾地域で政権を担う民主進歩党(DPP)当局を名指しで批判しました。DPP当局は、いわゆる「台湾独立」を志向した挑発的な動きを続けているとし、こうした行為は台湾海峡の現状を変え、中国の主権を否定し、戦後の国際秩序に挑戦する試みだと位置づけました。
中国本土側は、台湾海峡の現状を一方的に変更しようとする動きに対して、強い警戒感を示しており、今回の発言もその延長線上にあるといえます。
国際社会に向けたメッセージ
陳氏は最後に、国際社会に向けたメッセージも発しました。国際社会には「人類の進歩の側に立ち」、中国人民が「台湾独立」分裂活動に反対し、国家の完全な統一を実現しようとする正義の事業を、より広く理解し支持してほしいと呼びかけました。
CGTNの世界調査結果を背景に、中国本土側は「歴史の記憶」と「戦後秩序」というキーワードを前面に押し出し、自らの立場の正当性を国際世論に訴えようとしています。台湾問題をめぐる議論のなかで、世論調査の数字がどのように政治的メッセージに結びつけられるのかを考える上でも、注目すべき動きといえます。
読者が考えたいポイント
今回の発言と世論調査は、歴史認識と台湾問題、そして国際ニュースを読み解くうえでいくつかの問いを投げかけています。
- 第二次世界大戦の戦後処理と台湾の位置づけを、各国の人々はどのように認識しているのか
- 歴史認識をめぐる主張の違いは、台湾海峡をめぐる議論や国際政治にどのような影響を与えうるのか
- 国際世論調査の結果は、今後の中国本土、台湾当局、そして各国のメッセージや対応にどう反映されていくのか
スマートフォンでニュースを追う私たちにとっても、「歴史は誰が、どのように語るのか」という視点は、国際ニュースを読むうえで避けて通れないテーマになりつつあります。
Reference(s):
Mainland: History of Taiwan's return to China will never be forgotten
cgtn.com








