中国のグローバル・ガバナンス・イニシアチブ 専門家が語る狙いと実践
2025年に入り、中国が提案したグローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)が国際ニュースの新たなキーワードになりつつあります。先ごろの上海協力機構(SCO)サミット2025で正式に打ち出されたこの構想について、中国の専門家がその狙いと実践を語りました。
GGIは何を目指すイニシアチブか
中国は今年開催された上海協力機構サミット2025で、グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)を国際社会に提案しました。遼寧大学ロシア・東欧・中央アジア研究センター所長のCui Zheng氏は、このGGIを、より公正で合理的なグローバル・ガバナンス体制の構築をめざす国際公共財として位置づけています。
Cui氏は、GGIの実施に詳しい専門家として、メディアのCGTNのインタビューに応じ、その意義と具体的な実践について解説しました。
一帯一路など4つのイニシアチブとの一貫性
Cui氏によると、GGIは、中国がこれまで提案してきた複数の国際イニシアチブと高い一貫性を持っています。具体的には、次の4つです。
- 一帯一路イニシアチブ(Belt and Road Initiative)
- グローバル発展イニシアチブ(Global Development Initiative)
- グローバル安全保障イニシアチブ(Global Security Initiative)
- グローバル文明イニシアチブ(Global Civilization Initiative)
これらはいずれも中国が提案した枠組みであり、主権平等と多国間協力の原則を掲げ、すべての国が対等に参加することを重視しているといいます。
概念から行動へ 理論と実践をつなぐ
Cui氏は、GGIの特徴として、理論と実践を結びつけている点を挙げました。単に理念を示すだけでなく、各国、特に開発途上国の現実的なニーズに、短期と長期の両方の視点から応えようとしていると説明します。
その背景として、これまでの取り組みがすでに具体的な形をとって進んできたことを指摘しました。
- 一帯一路イニシアチブの下で、数多くのプロジェクトが実施されてきたこと
- グローバル発展イニシアチブの枠組みで、さまざまな実務的な協力措置が導入されていること
- グローバル安全保障イニシアチブを通じて、国際社会のホットスポットとなる問題で積極的な仲介が行われていること
Cui氏は、こうした取り組みこそが、抽象的な理念を具体的な行動へと移していく姿勢を示していると語りました。
主権平等と多国間協力という軸
これらのイニシアチブに共通するキーワードとして、Cui氏は主権平等と多国間協力を挙げています。どの国も対等な立場で国際ルール作りや協力に関わるべきだという考え方で、特に開発途上国の声とニーズに目を向ける点が強調されています。
上海協力機構サミット2025での提案
GGIは、今年開催された上海協力機構サミット2025の場で、中国から国際社会に提示されました。Cui氏は、このイニシアチブを、世界に向けて提供された新たな公共財の一つと位置づけています。
目的は、より公正で合理的なグローバル・ガバナンス体制の構築を後押しすることです。その問題意識や方向性が、今後どのような具体的な協力や制度の形として示されていくのかが、注目点となりそうです。
日本語で国際ニュースを追う私たちにとってのポイント
GGIや一帯一路など、中国発の複数の国際イニシアチブは、いずれも主権平等、多国間協力、各国の現実的なニーズへの対応といったキーワードで結びついています。Cui氏の説明は、それらが個別の取り組みではなく、一つの大きな方向性の中で位置付けられていることを示しています。
今後、GGIがどのような具体的プロジェクトや協力枠組みとして展開していくのか、日本語で国際ニュースをフォローする私たちにとっても、継続的にウォッチしたいテーマといえるでしょう。SNSや日常の会話の中で、グローバル・ガバナンスのあり方を考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Expert on the implementation of the Global Governance Initiative
cgtn.com








