海南省・儋州の干しスナッパー 太陽が育てる海の恵み
中国・海南省の儋州(Danzhou)では、収穫を祝う季節になると、太陽の光を浴びながら干されるスナッパー(crimson snapper)が、海の恵みと伝統文化を静かに物語っています。
儋州で受け継がれる「干しスナッパー」の技
儋州で作られている干しスナッパーは、クリムゾンスナッパー(crimson snapper)という魚を使った伝統的な保存食です。この干物づくりは、長く地域で受け継がれてきた技であり、今も日常の食卓を支える存在となっています。
干しスナッパーは、収穫を祝う風景の一部として、太陽の下にずらりと並べられます。海から揚がったばかりの魚が並ぶ光景は、海と人とのつながりを感じさせるものです。
シンプルだから続いてきた保存の知恵
儋州の干しスナッパーづくりは、道具も材料もシンプルです。主な工程は次のとおりです。
- 原料のクリムゾンスナッパーのうろこを取り除く
- 内臓を取り出し、丁寧に洗い上げる
- 塩をして味をつけつつ、保存性を高める
- 太陽の下でじっくりと天日干しする
こうして仕上がった干しスナッパーは、扱いやすく、長く保存できるのが特徴です。冷蔵や冷凍に頼らず、塩と太陽の力だけで魚を守るという、素朴で効率的な知恵が生きています。
2022年に「無形文化遺産」として登録
この干しスナッパーづくりの技術は、2022年5月に儋州市の市級無形文化遺産リストに登録されました。登録から数年がたった2025年現在も、この技は儋州の海洋食文化にとって重要な役割を果たし続けています。
無形文化遺産とは、技や知識、風習など「形のない文化」を守り、次の世代につなぐための枠組みです。儋州の干しスナッパーも、単なる食品ではなく、海とともに生きてきた人びとの暮らしや記憶を映し出す文化として位置づけられています。
海洋食文化の中で果たす役割
干しスナッパーは、儋州の海洋食文化の中で重要な一品となっています。保存がきき、必要なときにすぐ調理できるため、家庭の食卓や日常の料理にとって便利な存在です。
また、乾燥というシンプルな方法で魚の価値を保つこの技術は、海の恵みを無駄なく活かす知恵ともいえます。海での収穫を祝う風景として太陽の下に並ぶ干し魚は、海とともに生きる地域のリズムを象徴するものでもあります。
国際ニュースとしての視点:ローカル文化を日本語で読む
こうした儋州の干しスナッパーの物語は、国際ニュースとして見ると、海に近い地域がどのように食文化と暮らしを組み立ててきたかを教えてくれます。日本語ニュースとして伝えることで、遠く離れた地域の小さな営みからも、食と環境、文化のつながりについて考えるきっかけを得ることができます。
2025年の今も、儋州の太陽の下では、クリムゾンスナッパーが静かに乾かされながら、海の記憶と人びとの生活を未来へとつないでいます。
Reference(s):
Danzhou dried snapper bask in the sun in celebration of the harvest
cgtn.com








