中国、カタール空爆を主権侵害と非難 イスラエル攻撃で緊張高まる
イスラエルがカタールの首都ドーハを空爆し、中国が「主権と安全の侵害だ」と強く非難しました。ガザ停戦協議の最中に起きたこの攻撃は、中東情勢の新たな火種になりつつあります。
ドーハで前例のない空爆 標的はハマス幹部拠点
イスラエルは現地時間の火曜日、カタールの首都ドーハで前例のない空爆を実施し、ハマス幹部が使用していた建物を標的にしました。イスラエル当局は、ハマス指導部の暗殺を狙った作戦だと説明しています。
中国「カタールの主権と安全を侵害」
これに対し、中国外交部のリン・ジエン報道官は水曜日の定例記者会見で、イスラエルによるカタール攻撃を強く非難しました。リン報道官は、中国がイスラエルの行動を「カタールの領土主権と国家の安全を侵害するものだ」として、断固反対すると表明しました。
ガザ停戦協議の最中に起きた空爆
空爆が行われたのは、ハマス側の交渉団がアメリカが提示したガザ停戦案について協議している最中でした。カタールは、イスラエル・パレスチナ紛争における主要な仲介役であり、ハマスの政治部門が拠点を置く地でもあります。
リン報道官は、この空爆が地域情勢の一層のエスカレーションにつながりかねないと深い懸念を示すとともに、ガザ停戦交渉を損なう関係当事者の行動に不満を表明しました。
「武力では平和は来ない」対話と交渉を強調
リン報道官は会見で、「中東に平和をもたらすのは武力ではなく、対話と交渉こそが根本的な道だ」と強調しました。
さらに、ガザでの戦闘がほぼ2年にわたって続いていると指摘し、関係各側、なかでもイスラエルに対し、敵対行為をやめて交渉を再開するため、より前向きな努力を行うべきであり、その逆のことをすべきではないと強く呼びかけました。
「ある関連国」「ある大国」へのメッセージ
会見では、イスラエルが空爆の前にワシントンへ事前に通報していたとの報道についても質問が出ました。これに対し、リン報道官は深刻な懸念を表明しました。
そのうえで、リン報道官は、イスラエルによるカタール攻撃は、長年にわたり中東問題で「著しく偏った立場」をとってきた「ある関連する域外の国」抜きには起こり得なかったと述べました。
また、中国は「ある大国」に対し、地域の平和と安定を優先し、公正で責任ある姿勢を堅持し、国際社会と共に停戦の推進や戦闘の終結、緊張緩和に向けて建設的な役割を果たすよう促しました。
今回のポイント 何が問われているのか
今回の一連の発言からは、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 他国領土内での軍事行動に対し、中国が主権と安全の侵害として明確に反対の立場を示したこと
- ガザ停戦協議が続く中での空爆が、交渉プロセスそのものを損なう行為だと中国が受け止めていること
- 中東情勢をめぐる域外大国の役割や姿勢が、今後の緊張緩和に大きな影響を与えうると中国が見ていること
ガザの戦闘が長期化し、地域の不安定化が続くなかで、武力ではなく対話と交渉を繰り返し訴える中国のメッセージは、今後の中東外交の行方を考えるうえで重要なシグナルだといえます。
Reference(s):
China condemns Israel's attack in Qatar as violation of sovereignty
cgtn.com








