中国が国連人権理事会で「グローバル人権ガバナンス」への貢献を表明
リード: 国際ニュースとして注目された中国の人権メッセージ。2025年の第60回国連人権理事会で、中国は「相互尊重と平等」に基づきグローバルな人権ガバナンスの健全な発展に貢献していくと表明しました。本記事では、その発言内容と背景を日本語ニュースとして分かりやすく整理します。
国連人権理事会で示された中国の姿勢
中国の陳旭・国連ジュネーブ事務所常駐代表は、2025年9月8日にスイス・ジュネーブで開幕し、10月8日までの会期が予定されていた第60回国連人権理事会(第60会期)の会合で演説し、中国がグローバルな人権ガバナンスの改善に参加する意思を強調しました。各国が「相互尊重と平等」を土台に協力し、人権分野の健全な発展を共に進めるべきだと述べました。
陳氏は、2025年が国連創設80周年に当たる一方で、現在のグローバル・ガバナンスが依然として深刻な課題に直面していると指摘。そのうえで、中国が提唱する「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」は、国際秩序をより公正で合理的な方向に発展させることを目指すものだと説明しました。
中国が示した3つの人権ガバナンスの立場
陳氏はスピーチで、中国が考える人権ガバナンスの基本的な立場として、次の3点を挙げました。
- 国連憲章の目的と原則を順守し、各国の主権と、人権発展の道を自主的に選ぶ権利を尊重すること。人権を口実とした内政干渉に反対し、パレスチナの人々が正当な民族的権利を回復する「正義の事業」を支持すること。
- 世界に画一的な人権発展の道は存在しないとし、文明の多様性を尊重すること。対話と協力を通じて人権を促進し、一方的な強制措置などの単独主義的な行動に断固反対すること。
- 人々を中心に据えたアプローチを取ること。人々はグローバル・ガバナンスの参加者であり、同時に受益者でもあるとの認識から、国連人権理事会の原点である「人権の促進と保護」という使命を想起し、あらゆる人権を同等に重視してバランスよく前進させる必要があると強調しました。特に、経済的・社会的・文化的権利と「開発の権利」の実現を加速させる重要性を指摘しました。
「グローバル人権ガバナンス」をめぐるメッセージの意味
今回の発言は、中国が国際社会に対し、どのような枠組みで人権問題に関与していくのかを示したものと言えます。主権の尊重や発展の権利、文明の多様性を強調する点は、各国の歴史や社会状況の違いを踏まえたアプローチを打ち出すものです。
日本やアジアの読者にとってのポイント
- 人権と主権をどう両立させるかという問題は、アジアを含む多くの国で重要なテーマとなっています。
- 経済的・社会的・文化的権利や開発の権利を重視する視点は、人権を「生活の質」や「発展」と結びつけて考える流れとも重なります。
- 対話と協力を通じた人権の促進を掲げた点は、今後の国連人権理事会や二国間の人権対話の方向性を考えるうえで注目されます。
今後の議論の行方
第60回国連人権理事会は、2025年9月8日にジュネーブで開幕し、10月8日までの会期が予定されていました。今回、中国が示した立場は、今後の国連の人権議論や各国の政策議論に少なからず影響を与えていく可能性があります。
人権をめぐる議論は、「何を優先し、どの価値をどうバランスさせるか」という長期的なテーマでもあります。2025年、国連創設80周年という節目の年に発信された今回のメッセージは、グローバルな人権ガバナンスの今後を考えるうえで、一つの重要な手がかりとなりそうです。
Reference(s):
China vows to promote healthy development of global human rights
cgtn.com








