新疆イリのラベンダー色:ホーチョンからイーニンまで広がる紫の世界
新疆イリのラベンダー色:ホーチョンからイーニンまで広がる紫の世界
中国の新疆ウイグル自治区にあるイリ・カザフ自治州では、夏のシーズンになると一面のラベンダー色が大地と街を染め上げます。ホーチョン県の果てしないラベンダー畑から、イーニン市のパステルカラーに彩られた通りまで、紫のグラデーションが訪れる人びとの心をつかんでいます。
「Xinjiang color palette」に映えるラベンダーパープル
今回紹介されているのは、イリ・カザフ自治州を彩る「Xinjiang color palette(新疆の色彩パレット)」の中でも、とりわけ印象的なラベンダーパープルです。北西部に位置するこの地域では、自然と街並みのあちこちに紫のトーンが散りばめられ、ロマンチックで生命力あふれる雰囲気をつくりだしています。
写真には、ラベンダーの花が咲き誇る季節の風景が切り取られ、紫の濃淡が地平線の向こうまで続いています。その中を歩いたり、写真を撮ったり、ただ香りに身をゆだねたりする人びとの姿が映し出されています。
ホーチョン県:果てしなく続くラベンダー畑
イリ北部に位置するホーチョン県では、「終わりが見えない」と表現されるほどのラベンダー畑が広がります。畑一面の紫が風に揺れ、ふわりと立ちのぼる香りが夏の空気を満たします。
そこを訪れる人びとは、
- 紫のじゅうたんのような畑の間をゆっくりと散策し
- お気に入りの構図を探して写真を撮り
- 甘くさわやかな香りの中で、時間を忘れて過ごす
といった楽しみ方をしています。視界いっぱいのラベンダーは、現実というよりも絵画や映画のワンシーンのようで、日常から少し離れた感覚を与えてくれます。
イーニン市・リウシン通り:パステルに染まる街角
自然の風景だけでなく、イーニン市の街なかでもラベンダー色は存在感を放っています。その象徴とされるのが、リウシン通り(Liuxing Street)です。
通り沿いの建物はパステルカラーで彩られ、その中にラベンダーを思わせる紫のトーンが織り込まれています。淡いピンクや水色と並んだ紫の外壁は、柔らかくも印象的なコントラストをつくり、歩くだけで気分が少し華やぐような空間になっています。
ラベンダー畑の「自然の紫」と、リウシン通りの「デザインされた紫」。二つの紫が重なり合うことで、イーニンの街はひとつの大きなキャンバスのように見えてきます。
カザンチのウイグルの中庭:伝統に差し込むモダンな紫
さらに、イーニン市内のカザンチ地区では、ウイグルの伝統的な中庭建築にもラベンダー色のアクセントが加わっています。木彫りの窓枠や装飾、カーテンやクッションといった細部に、さりげなく紫のトーンが使われています。
土壁や木の温かみのある質感と、ラベンダーパープルの柔らかな色合い。その組み合わせは、
- 長く受け継がれてきた生活文化
- 現代的な色彩感覚
が出会う場所としてのカザンチの姿を象徴しているようです。伝統の中にモダンな色彩が差し込まれることで、地域の暮らしが静かにアップデートされている様子が伝わってきます。
色で旅する新疆:SNSで共有したくなる風景
ホーチョン県のラベンダー畑、イーニン市のリウシン通り、カザンチの中庭。これらの場所をつなぐキーワードが「ラベンダーパープル」です。自然、街、生活空間と、異なるレイヤーに紫が現れることで、イリ・カザフ自治州全体がひとつの物語を語り始めます。
写真の映えや色のインパクトは、SNSで共有したくなる要素でもあります。ラベンダー色の世界は、硬い国際ニュースや経済ニュースだけでは見えてこない新疆の表情を伝え、遠く離れた場所にいる私たちにも、土地の空気や人びとの暮らしを想像させてくれます。
スマートフォンの画面越しに出会う「新疆のラベンダー色」。その一枚一枚の写真は、世界のどこかで今も続いている穏やかな日常と、そこに差し込むささやかな幸福の瞬間を切り取ったものだと言えるかもしれません。
Reference(s):
Xinjiang color palette: Discover Ili's vibrant hues of lavender purple
cgtn.com








