中国が「国立公園法」を採択 2026年1月施行へ
中国の全国人民代表大会常務委員会(全人代常務委員会)は金曜日、国立公園の高品質な発展を促進することを目的とした新たな「国立公園法」を採択しました。この法律は2026年1月1日に施行される予定で、中国の環境政策と国立公園制度の行方に注目が集まっています。
国立公園の「高品質な発展」を掲げた新法とは
今回採択された国立公園法は、中国の国立公園の「高品質な発展」を推進することに特化した法律です。国立公園に関する専用の法律が整備されることで、これまで各分野に分かれていた政策や制度を、より一体的に進めていく狙いがあるとみられます。
中国では、経済や環境に関する政策の場面で「高品質な発展」という表現がよく使われます。これは、単に数や規模を増やすのではなく、
- 自然環境への負荷を抑えること
- 長期的な持続可能性を重視すること
- 地域社会や人々の生活の質も含めて向上させること
といった方向性を示すキーワードとして位置づけられてきました。国立公園法でも、こうした考え方が重要な背景になっていると考えられます。
背景:拡大する国立公園と野生生物保護
ここ数年、中国各地では国立公園の整備が進み、そのネットワークが拡大してきました。国立公園の「成長」は、野生生物の保護や生態系の回復にもつながっているとされます。
国立公園の役割は、単なる観光地にとどまりません。生物多様性(いきものの多様性)を守ることや、水源林や湿地などの重要な生態系を保全することは、気候変動対策や災害リスクの軽減にも関わります。国立公園の管理をどう設計するかは、その国の環境政策の方向性を映す鏡ともいえます。
自然保護と地域の暮らしをどう両立させるか
一方で、国立公園は観光やレジャー、地域産業とも密接に関わっています。保護を優先するあまり、地域の生活や経済活動が過度に制限されれば、地元の理解を得ることは難しくなります。逆に、観光開発が進みすぎれば、本来守るべき自然が損なわれるおそれもあります。
中国の国立公園法が実際の運用の中で、自然保護と地域の発展をどうバランスさせていくのかは、今後の大きな焦点となりそうです。
2026年1月1日施行へ:何に注目すべきか
国立公園法は、2026年1月1日に施行される予定です。2025年12月現在、施行まで約1か月を残す段階で、制度設計の具体像や現場の運用がどのように進んでいくのかが注目されています。
日本の読者としてチェックしておきたいポイントを、あえて整理すると次のようになります。
- 国立公園の管理や保護の仕組みが、どのように整理・強化されるのか
- 自然保護と観光・地域経済の両立に向けて、どのような考え方が打ち出されるのか
- 生物多様性や気候変動対策をめぐる国際協力に、どのような影響が出てくるのか
施行後しばらくは、具体的な運用事例や現場での変化が徐々に見えてくる段階になります。報道や政策文書を追いながら、長期的な方向性を見ていくことが大切です。
日本からこのニュースをどう見るか
日本にも国立公園制度があり、自然保護と観光、地域社会の関係をどうデザインするかは、共通の課題です。中国で国立公園法が施行されることで、
- 広い国土で国立公園をどう位置づけるのか
- 環境保全と経済発展の両立をどう模索するのか
- 国際的な自然保護の枠組みの中で、各国がどのように役割を分担していくのか
といった点で、新しい比較材料や学びが生まれる可能性があります。
中国の国立公園法は、日本にとって直接の法的な影響はありませんが、アジアの大きな隣国が環境政策をどう位置づけるのかは、地域全体の持続可能性を考えるうえで無視できない要素です。今後の続報を追いながら、自国の制度や私たちの暮らしとのつながりを考えてみるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







