中国の何立峰副首相、スペインで米国と経済協議 TikTokと関税が焦点
リード
中国の何立峰(か・りつほう)副首相が、スペインで米国側と経済・通商問題について協議するため、代表団を率いて訪問すると中国商務省が発表しました。議題には、米国の一方的な関税措置や輸出管理の乱用、そしてTikTok(ティックトック)をめぐる問題が含まれます。
スペインでの米中経済協議とは
中国商務省の報道官によると、中国と米国の合意に基づき、何副首相は9月14日から17日にかけてスペインを訪問し、米国側と協議を行う代表団を率いるとされています。何氏は中国共産党中央政治局委員も務めており、今回の協議には政治・経済の両面からの重みがにじみます。
会談の場が中国でも米国でもなくスペインという第三国で設定されている点も注目されます。第三国での協議は、双方が落ち着いて懸念を伝え合う場として位置づけられている可能性があります。
議題1:米国の関税措置と輸出管理
報道官によれば、協議ではまず米国の「一方的な関税措置」と「輸出管理の乱用」が取り上げられます。中国側は、これらが経済や貿易に影響を与える主要な論点だと位置づけています。
関税や輸出管理は、使い方によっては企業活動に大きな不確実性を生みます。今回の協議は、こうした措置に対する中国側の懸念を、直接米国側に伝える機会でもあります。
議題2:TikTokをめぐる「明確で一貫した」立場
今回の協議では、動画共有アプリTikTokの扱いも重要なテーマになります。商務省の報道官は、TikTok問題に対する中国の立場は「明確で一貫している」と強調しました。
中国側は、自国企業の正当な権益を守る決意を示し、TikTokをめぐる問題についても、関連する法律や規則に基づいて検討するとしています。企業の権利保護と法令順守の両立を前面に打ち出したかたちです。
データプライバシーと安全への強調
報道官は、中国政府がデータのプライバシーと安全を重視しているとあらためて述べました。そのうえで、中国はこれまでも、そしてこれからも、現地の法律に違反してまで、海外にあるデータを政府に提供するよう企業や個人に求めることはないと説明しました。
つまり、中国側は各国の法制度を尊重しながら、自国企業のビジネスを支える姿勢を示していると言えます。TikTok問題をめぐる議論は、単なる一企業の問題ではなく、国境を越えるデータの扱い方や信頼をどう築くかという、より大きなテーマにつながっています。
中国が米国に求めるもの
商務省の報道官は、中国が米国に対し、相互尊重と対等な協議に基づいて双方の懸念を対話で解決するよう呼びかけていると説明しました。また、TikTokを含む中国企業が米国で事業を継続できるよう、開かれ、公平で、公正かつ非差別的なビジネス環境を提供するよう求めています。
こうした環境が整えば、両国の経済・通商関係は安定的で健全かつ持続可能な発展が可能になると中国側は見ています。米中双方が歩み寄れるかどうかは、今後の経済関係だけでなく、デジタル分野での国際ルールづくりにも影響を与えそうです。
読者が押さえておきたい3つのポイント
- 何立峰副首相が率いる代表団がスペインで米国側と協議する場は、米中が第三国で経済・通商問題を話し合う重要な機会です。
- 議題には、米国の一方的な関税措置や輸出管理の乱用に加え、TikTok問題が含まれており、中国側は自国企業の正当な権益を守る姿勢を明確にしています。
- 中国政府はデータプライバシーと安全を重視するとともに、現地法を尊重すると強調しており、米国に対しても開かれたビジネス環境づくりを求めています。
おわりに
今回の発表は、米中関係の中でも経済・通商、そしてデジタル分野が引き続き重要な争点であることを示しています。限られた情報ではありますが、関税、輸出管理、TikTok、データ安全というキーワードから、両国がどこに優先順位を置いているのかが浮かび上がります。今後の米中対話の行方を考えるうえで、今回の協議の位置づけを静かに見ておきたいところです。
Reference(s):
Chinese Vice Premier He Lifeng to go to Spain for talks with U.S.
cgtn.com








