中国・貴州のトゲトゲ黄金フルーツ ローザ・ロクスブルギーが支える農村の暮らし video poster
中国南西部・貴州省の山あいで育つトゲのついた黄金色の果実、ローザ・ロクスブルギーが、農村にも新しい潤いと可能性をもたらしています。国際ニュースとしても注目されるこの果物の魅力と、地方の暮らしとのつながりを追いました。
初秋の西沙村を彩る黄金の実
2025年の初秋、中国南西部・貴州省徳江県の西沙村では、畑の木々に丸くふくらんだ黄金色の果実がぎっしりと実り、強い日差しを浴びて輝いています。そよ風が吹くたびに、あたり一帯には甘く爽やかな香りが広がります。
村を歩くと、枝からこぼれ落ちそうなほどの実が目に入り、その表面には細かなトゲがびっしり。現地では、その見た目からトゲのあるナシという意味合いでスパイキー・ペアとも呼ばれています。
ローザ・ロクスブルギーとはどんな果物か
この黄金の果実の正体は、学名を Rosa roxburghii といい、英語圏ではチェスナット・ローズとも呼ばれる植物の実です。もともと雲南・貴州高原を原産とし、西沙村がある徳江県を含む地域の自然環境に根ざしてきました。
標高の高い高原特有の気候のもとで育つローザ・ロクスブルギーは、見た目のユニークさだけでなく、その中身の栄養価の高さでも注目されています。
ビタミンCたっぷりの栄養パワーハウス
国際ニュースや健康ニュースの文脈で語られることが多いのが、この果物の栄養面です。ローザ・ロクスブルギーの果実には、オレンジを大きく上回る量のビタミンCが含まれているとされています。
ビタミンCは、活性酸素による細胞のダメージを抑える抗酸化作用を持ち、免疫機能をサポートする働きがあることで知られています。日々のストレスや不規則な生活が気になる人にとって、こうした果物は心強い味方になりえます。
さらに、ビタミンC以外にも、体の調子を整えるさまざまな成分が含まれているとされ、現地では体をいたわる食材としての価値も認識されつつあります。
農村の暮らしに広がる小さな繁栄
栄養価の高い特色ある果物は、国内外の市場で付加価値の高い農産物として評価されやすく、農村にとっては現金収入を増やすチャンスになりやすい存在です。ローザ・ロクスブルギーも例外ではありません。
西沙村のような山あいの地域では、土地の条件や気候に合った作物を育てることが、暮らしを守る鍵になります。原産地の強みを生かしたこの果物づくりは、農家の選択肢を増やし、生活の安定につながる可能性を秘めています。
収穫した果実は、生食だけでなく、ジュースや加工品などさまざまな形で販売することが考えられます。こうした多様な販売ルートは、農家にとってリスク分散にもなり、地域全体の活力を高めることにつながります。
日本の読者にとってのヒント
日本でも、地方の過疎化や農業の担い手不足が課題として語られています。中国・貴州省の山村で育てられているローザ・ロクスブルギーの取り組みは、地域の自然条件を生かし、他にはない価値を持つ作物に光を当てることで、暮らしを守ろうとする一つの例といえます。
グローバルな視点で見れば、気候変動や健康志向の高まりの中で、こうした栄養価の高いローカルフルーツが注目を集める流れは、今後も続きそうです。日本の山間地域や農村にとっても、自分たちの土地ならではの作物や食文化を見直すヒントになるかもしれません。
黄金の実が映し出す、未来の農村のかたち
初秋の光の中で揺れるトゲトゲの黄金の果実は、単なる珍しいフルーツではなく、健康と環境、そして農村の暮らしをつなぐ象徴的な存在になりつつあります。
スマートフォン越しに世界のニュースに触れる私たちにとっても、遠く離れた貴州省の小さな村の物語は、食と地域と経済をどう結び直していくのかを考えるきっかけを与えてくれます。
Reference(s):
cgtn.com








