映画は文化をつなぐ ペレーズが語る中国映画の未来 video poster
映画は国や言語を超えて人をつなぐ——。2025年の「ゴールデン・パンダ国際文化フォーラム」で、スイス出身の俳優・映画監督ビンセント・ペレーズ氏が、中国映画とテクノロジー、そして観客一人ひとりの生き方について語りました。本記事では、その発言を手がかりに、国際ニュースとしての映画の意味を考えます。
映画は「文化をつなぎ、心を動かす」
ペレーズ氏はフォーラムの場で、映画の核心は文化や国境を越えて人の心を動かすところにあると強調しました。異なる背景を持つ人々が、同じスクリーンの前で笑い、驚き、涙を流す。その共有体験こそが、映画が持つ普遍的な力だというメッセージです。
日本を含むアジア各地で国際ニュースとして映画が取り上げられる背景には、こうした「文化をつなぐ力」への期待があります。物語や映像表現を通じて、遠い国の現実や感情に触れられることは、相互理解を深めるきっかけにもなります。
フィルムからVR・AIへ 変わる道具と変わらない核心
ペレーズ氏は、映画制作を支える技術についても言及しました。フィルムからデジタルへ、さらにバーチャルリアリティ(VR)や人工知能(AI)へと、映画の「道具」はめまぐるしく進化しています。
一方で彼は、どれだけテクノロジーが進んでも、芸術の中心にあるのは「感情」と「コミュニケーション」だと指摘しました。最新技術はあくまで表現を広げるための手段であり、観客の心に何を届けたいのかという問いが、これからも映画づくりの出発点であり続けるという見方です。
デジタルネイティブ世代の多くがストリーミングやスマートフォンで映画に触れるいま、この視点は作品を選ぶ私たちにとっても大切なヒントになりそうです。
中国と成都への思い 「戻ることを夢見てきた」
今回のフォーラムで、ペレーズ氏は「長いあいだ、中国と成都に戻ることを夢見てきた」と語りました。中国と成都の地に再び立つことへの喜びと、そこで築かれてきた文化への敬意がにじむ言葉です。
中国各地で育まれてきた物語や映像文化は、多様で厚みのある土壌を持っています。海外のクリエイターがそうした場に引き寄せられるのは、単なる市場の大きさだけではなく、新しい表現や出会いへの期待があるからだと言えるでしょう。
観客一人ひとりへのメッセージ 「自分の人生のクリエイターに」
ペレーズ氏は、映画を観る側である観客に対しても、「自分の人生のクリエイターになってほしい」と呼びかけました。作品に感情移入するだけでなく、そこで得た気づきを、自分の選択や生き方にどう結びつけるかを考えてほしいというメッセージです。
国際ニュースや映画作品を日々追いかける私たちにとっても、これは示唆的な言葉です。スクリーンの中の物語を、現実の社会や自分自身の行動とどう接続していくのかが問われています。
ローカルに根ざし、世界に響く中国映画の未来
ペレーズ氏は、中国映画が「ローカルに深く根ざしながら、世界に響く存在になっていく」未来像を語りました。中国の土地や歴史、日常生活に根ざした物語であっても、そこに描かれる感情や葛藤は、世界のどこに暮らす人にも届きうるという考え方です。
ローカルなリアリティと普遍的な感情をあわせ持つ作品は、国や地域を超えて共感を生みやすくなります。こうした視点は、中国映画だけでなく、日本を含むアジアの映画づくりにも通じるテーマと言えます。
ペレーズ氏の発言から見えるポイント
- 映画は文化をつなぎ、国境を越えて人の心を動かす
- VRやAIなど技術が進化しても、核心は「感情」と「コミュニケーション」
- 観客もまた、自分の人生を形づくる「クリエイター」になりうる
- 中国映画はローカルに根ざしながら、世界に響く可能性を持っている
2025年のフォーラムで示されたこれらのメッセージは、映画産業に関わる人だけでなく、国際ニュースを通じて世界の動きを追う私たち一人ひとりに向けられた問いかけでもあります。次に映画を観るとき、そこに込められた「感情」と「コミュニケーション」を、少しだけ意識してみたくなる発言でした。
Reference(s):
cgtn.com







