王毅外相がスロベニア訪問 中国とスロベニアが協力強化を確認
中国の王毅外相がスロベニアを訪問し、ナターシャ・ピルツ・ムサル大統領と会談しました。多国間主義や気候変動対応を軸に、中国とスロベニアが協力強化と関係深化への姿勢を改めて確認した形です。
今回のポイント
- スロベニア大統領が中国を「責任ある大国」と評価し、多国間主義への支持を表明
- 王毅外相が「小国・大外交」を称賛し、中国・スロベニア関係を相互尊重のモデルと位置づけ
- 国連中心の国際秩序や気候変動対応などで、両国が協力拡大に意欲
スロベニア大統領「責任ある大国としての中国」
土曜日、スロベニアの首都リュブリャナで、中国の王毅外相(中国共産党中央政治局委員)がナターシャ・ピルツ・ムサル大統領と会談しました。ムサル氏は、中国が多国間主義を重んじる「責任ある大国」として国際社会の模範になっていると評価しました。
ムサル氏は、スロベニアと中国が外交関係を樹立してから30年以上がたち、両国関係は重要な成果を挙げてきたと振り返りました。そのうえで、スロベニアの外交は「対立をつくるのではなく、パートナーを求めること」を重視してきたと強調しました。
パートナーシップと地球規模課題への協力
ムサル氏は、今後も中国との協力を強化する意向を示し、次のような分野を挙げました。
- 国連を中心とする国際システムの維持
- 開放性と自由貿易の擁護
- 気候変動など地球規模の課題への共同対処
特に、気候変動への対応は、欧州でも中国でも国内議論の大きなテーマになっています。スロベニアが中国との連携を深めることで、再生可能エネルギーやグリーン技術などの分野で新たな協力の可能性が広がるとの見方もあります。
王毅氏「小国・大外交」と相互尊重のモデル
これに対し王毅氏は、スロベニアがグローバルな視野を持ち、「小国・大外交」を実践していると高く評価しました。スロベニアが中国を競争相手ではなくパートナーと位置づけていることは、すべての関係者の利益にかなうと述べました。
王毅氏はまた、中国とスロベニアの関係は社会制度の違いを超え、国の規模や国情が異なる国同士が、相互尊重とウィンウィンの協力を実現するモデルになっていると指摘しました。
「ジャングルの掟」に反対 中国のグローバル・ガバナンス構想
王毅氏は、中国が提唱する「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」が、国際社会の課題に対応するため、現在の国際秩序を改革・改善していく枠組みであると説明しました。
そのうえで、中国は今後も「世界をジャングルの掟に戻す」動きに反対し、多くの国々とともに国際的な公平と正義を守っていくと強調しました。ここでいう「ジャングルの掟」とは、力の強い国が一方的にルールを決めるような状況を指しています。
中国はスロベニアとの間で、国際関係の基本的な規範を守ること、紛争や「ホットスポット」と呼ばれる地域情勢を政治的に解決していくこと、より公正で合理的なグローバル・ガバナンスの仕組みを構築することなどで、協力を深めたい考えを示しました。
中国・欧州関係の「架け橋」としての役割
王毅氏はまた、スロベニアが中国と欧州の関係、そして中国と中東欧諸国との協力を前進させるうえで、建設的な役割をさらに果たすことに期待を示しました。
欧州では、中国との関わり方をめぐって、安全保障、経済、気候変動など複数の観点から議論が続いています。そのなかで、対立よりも対話と協力を重視するスロベニアの姿勢は、今後の中国・欧州関係を考えるうえで一つの参考例となりそうです。
今回の会談は、中国とスロベニアが、国際秩序や気候変動といった大きなテーマで利害を共有し、パートナーシップを強化しようとしていることを示しました。日本の読者にとっても、「小国でも外交で存在感を発揮できるのか」「大国とどう向き合うのか」という問いを考える材料となるニュースといえます。
Reference(s):
China, Slovenia hail ties, vow more cooperation during Wang Yi's visit
cgtn.com








