中国、外国公館の中国人職員管理で新規則 2026年1月施行へ
中国政府は、在中国の外国の大使館や領事館などの外交・領事機関で働く中国人職員の管理に関する新たな規則を公布しました。全12条から成るこの規則は、2026年1月1日に施行される予定で、外国公館の業務を円滑にしつつ、中国人職員の権利保護を強化することを目的としています。
新ルールは何を定めているのか
今回の規則は、中国の李強・国務院総理が署名したもので、在中国の外国の外交・領事機関に雇用される中国人職員の管理の枠組みを定めています。規則は次の点を掲げています。
- 全12条で構成される管理規則であること
- 施行日は2026年1月1日とされていること
- 対象は、中国国内にある外国の外交・領事機関に雇用される中国人職員であること
- 外国公館の職務遂行を容易にすると同時に、中国人職員の合法的な権利と利益を保護することを掲げていること
中国政府と外国公館、それぞれの役割
規則によると、中国政府は法律に基づき、外国の外交・領事機関が中国人職員を雇用する際に便宜を提供するとしています。その一方で、外国公館側には次のような義務が明記されています。
- 中国の法律および関連する規則を尊重すること
- 雇用する中国人職員の合法的な権利と利益を保護すること
また、外交部(外務省に相当)が、中国人職員の管理について全国レベルでの指導と調整を担当することも示されました。中国側が一元的に枠組みを整えつつ、外国公館には法令順守と権利保護の責任を求める構図です。
採用は人材プラットフォーム経由に
新ルールの施行後、在中国の外国公館が中国人職員を新たに雇用する際には、中国外交部が設ける人材プラットフォームを通じて採用を行うことが求められます。従来の個別採用ではなく、外交部が整備する仕組みを経由する形が基本となります。
あわせて、外国公館は指定された外事サービス機構とサービス契約を結び、その外事サービス機構が中国人職員と労働契約を締結する仕組みが導入されます。
- 外国公館:外事サービス機構とサービス契約を締結
- 外事サービス機構:中国人職員と労働契約を締結
- 中国人職員:外事サービス機構に雇用され、外国公館で勤務
規則は、サービス契約と労働契約の双方に、職員の権利・利益の保護に関する条項を含めることを義務づけています。契約の段階で、どのような権利が守られるのかを明文化することが求められる形です。
中国人職員の行動規範を明確化
規則は、中国人職員の行動規範についても定めています。外国公館で働く中国人職員は、中国の法律や規則を順守しなければならないとされた上で、外交代理人や領事官としての立場で活動することを控えるよう求められています。
この点は、中国人職員があくまで現地雇用のスタッフであり、外交官や領事官とは異なる役割であることを明確にする狙いがあると見られます。外交上の権限や特権を伴う活動と、事務・運営を支える業務との線引きが、規則の中で改めて示された形です。
権利保護と管理強化、そのバランス
今回の規則は、採用経路を外交部の人材プラットフォームに集約し、外事サービス機構を通じた契約の仕組みを導入することで、中国人職員の管理を制度的に整理しようとするものです。同時に、次のようなポイントが特徴として浮かび上がります。
- サービス契約と労働契約の双方に、職員の権利保護条項を盛り込むことを義務づけていること
- 中国政府が雇用に関する便宜を提供するとしつつ、外国公館に対しては法令順守と権利保護の責任を明確にしていること
- 中国人職員の行動規範を定め、外交官・領事官としての活動を行わないよう求めていること
新たな規則は、2026年1月1日の施行後、在中国の外国公館とそこで働く中国人職員の採用・契約・業務のあり方に影響を与える可能性があります。今後、具体的な運用や現場での実際の運び方が、各国の外交関係者や中国人職員のあいだで注目されていきそうです。
Reference(s):
China issues rules on Chinese employees of foreign diplomatic missions
cgtn.com








