中国・米国がマドリードで通商協議2日目 関税・輸出管理・TikTokを協議 video poster
スペインのマドリードで、中国と米国の代表団による経済・通商協議が2日目に入りました。世界経済に大きな影響を与える2大経済大国の協議は、関税や輸出管理、TikTokなど、デジタル分野も含む幅広いテーマが議題となっています。
マドリードで続く中国・米国の通商協議
現地時間の月曜日、中国と米国の代表団は、マドリード市内のサンタクルス宮殿に再び集まり、経済・貿易に関する協議の2日目に臨みました。場所をワシントンや北京から離れた第三国に置くことで、落ち着いた環境で意見交換を行う狙いもあるとみられます。
中国商務省の報道官によりますと、今回の協議では、米国による一方的な関税措置、輸出管理の乱用、そして動画共有アプリ・TikTokをめぐる問題などが主な議題になるとされています。
協議の主要議題は3つ
中国商務省の説明をもとにすると、今回のマドリード協議では少なくとも次の3つのテーマが焦点になっています。
- 米国による一方的な関税措置
- 輸出管理の「乱用」をめぐる問題
- TikTokを含むデジタル・プラットフォームをめぐる懸念
1. 米国の一方的な関税措置
中国側は、米国が一方的に課している関税措置を重要な争点として位置づけています。関税は、輸入品にかかる税金であり、企業のコストや消費者価格に直接影響します。
一方的な関税措置が続けば、次のような影響が懸念されます。
- 企業の仕入れコストが上昇し、利益圧迫につながる
- 消費者にとって輸入製品の価格が上がる可能性がある
- 特定の産業や地域に負担が集中するおそれがある
そのため、中国側としては、こうした関税措置の見直しや緩和を協議の場で求めていくものとみられます。
2. 輸出管理の「乱用」をめぐる議論
もう一つの大きなテーマが、輸出管理のあり方です。輸出管理とは、安全保障などを理由に、特定の製品や技術の輸出を制限する仕組みのことです。
中国側は、米国による輸出管理措置が過度であり、「乱用」にあたると主張しています。輸出管理が広がり過ぎると、次のような影響が生じる可能性があります。
- 半導体や先端機器など、ハイテク分野での供給制約
- 企業間の技術協力や共同研究の停滞
- サプライチェーン(供給網)の分断リスクの高まり
こうした点を念頭に、マドリードでの協議では、安全保障を意識しつつ、経済活動への過度な影響をどう抑えるかが問われます。
3. TikTokをめぐるデジタル規制
今回の協議では、動画共有アプリのTikTokも議題に含まれています。SNSや動画アプリは、いまや多くの国で人々の日常やビジネスに深く入り込んでおり、その運営やデータの扱いは国際的な関心事です。
米国側は、データの扱いなどを含めて、TikTokの運営に懸念を示してきました。一方で、デジタル経済の発展にとっては、サービスの継続性や利用者の利便性も重要です。
今回の対話を通じて、
- データ保護とプライバシーをどう確保するか
- プラットフォーム規制とイノベーションのバランスをどう取るか
- 国境を越えて利用されるサービスをどのようなルールで運営するか
といった点が、より幅広いデジタル政策の課題として浮かび上がってきそうです。
日本や世界への影響は
中国と米国の経済・通商関係は、世界の供給網や投資の流れを左右する存在です。今回のマドリード協議の行方は、日本やアジアの企業、そして私たちの生活にも間接的な影響を与える可能性があります。
想定される影響の例としては、次のようなものがあります。
- 関税や輸出管理の調整次第で、部品・素材の調達コストが変動する
- 国際的なデジタルサービスに対する規制の枠組みが変わり、ビジネスモデルの見直しが迫られる
- 中国と米国の対話が安定的に続けば、市場の不確実性がいくらか和らぐ可能性がある
特に、製造業やテクノロジー分野に関わる企業にとっては、今回の協議でどのような方向性が打ち出されるのかが重要なチェックポイントとなります。
今後の焦点:成果よりも「対話の継続」
現時点では、マドリードでの協議が具体的にどのような合意や文書につながるのかは明らかになっていません。ただ、関税や輸出管理、デジタル・プラットフォームといった難しいテーマを扱う以上、短期間で全てを解決するのは容易ではありません。
むしろ注目されるのは、
- 中国と米国が、経済・通商分野での対話を定期的に続けていく枠組みを確認できるか
- 双方が対立点だけでなく、協力の余地がある分野についても議論できるか
といった点です。
マドリードでの2日目の協議は、世界経済にとっての「大きな一歩」というより、「これからも話し続けるための土台づくり」となる可能性もあります。今後の発表や、次回の協議の予定などがどのように示されるのかに引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
Chinese, U.S. teams reconvene for 2nd day of trade talks in Madrid
cgtn.com








