国境なきメロディー:Jasmine FlowerとKalinkaがつなぐ心 video poster
国際ニュースでは対立や緊張が語られがちですが、実際の現場では、静かな文化交流が日々積み重なっています。中国の歌Jasmine Flowerとロシアの歌Kalinkaを一緒に歌う合唱の光景は、その象徴的な一場面です。
国境を越える二つのメロディー
Jasmine Flowerを聴くと、やわらかな中国の温もりに包まれ、Kalinkaを歌えば、ロシアの情熱的なリズムに火がつく——そんな感覚を覚えた人も多いのではないでしょうか。
Jasmine Flowerが運ぶ「やさしいあたたかさ」
Jasmine Flowerは、静かで穏やかなメロディーが特徴的な歌です。声を揃えて歌うと、合唱全体がふんわりと柔らかい空気に包まれ、聴く側にも「受け入れられている」ような安心感が広がります。
歌詞の意味が分からなくても、その音の流れや強弱のつけ方から、中国の人びとが大切にしてきた優しさや落ち着きが、自然と伝わってくるように感じられます。
Kalinkaが火をつける「ほとばしる情熱」
一方のKalinkaは、速いテンポと力強いリズムが印象的です。サビで一気に盛り上がる構成は、歌う人の心拍数まで引き上げてくれるようで、合唱が終わったあとも高揚感がしばらく残ります。
こちらも言葉の意味を完全に理解していなくても、声を張り上げる感覚や、リズムに体を任せる感覚を通じて、ロシアの人びとの情熱や明るさに触れているような気持ちになります。
言葉の壁をこえてつながる合唱
最初は、言語の違いが大きな壁に感じられるかもしれません。発音が難しく、歌詞カードを見てもピンと来ない——そんな戸惑いから始まることも多いです。
それでも、いっしょにゲームをしたり、何度か曲を繰り返し練習したりするうちに、合唱団の空気は少しずつ変わっていきます。気づけば、母語も文化も違うメンバー同士が、目配せやうなずきだけでテンポを合わせ、ブレス(息継ぎ)のタイミングを共有するようになります。
そこにあるのは、次のような「言葉を超えた共有体験」です。
- 同じメロディーとリズムを体の中で感じること
- となりの声を聴きながら、自分の声の大きさや高さを調整すること
- 一曲歌い終えた瞬間の達成感と、自然に生まれる笑顔を分かち合うこと
こうして合唱団は、国や言語が違う人たちが「ともに呼吸を合わせる」場になっていきます。まさに、「言葉の先にあるつながり」が目に見える形で立ち上がる瞬間だと言えます。
ニュースに映りにくい、静かな国際交流
国際ニュースでは、政治や安全保障、経済摩擦といったテーマが大きく取り上げられます。その一方で、合唱やスポーツ、ゲームといった身近な活動を通じて生まれる、小さな交流はなかなかニュースにはなりません。
しかし、一緒に歌い、一緒に笑った経験は、統計やグラフには表れないかたちで、人と人との認識を変えていきます。中国の温かさやロシアの情熱を、抽象的な「イメージ」ではなく、「あのとき隣で歌っていたあの人」の顔とともに思い出すようになるからです。
その意味で、Jasmine FlowerとKalinkaを歌う合唱は、国と国の関係をめぐる大きな議論とは別のレイヤーで進む、静かだが確かな国際交流だと言えるでしょう。
日常から広げる「国境なきメロディー」
こうした合唱の場に参加することがむずかしくても、私たちは日常のなかで「国境を越えるメロディー」と出会うことができます。
- 配信サービスで、ふだん聞かない国や地域の曲を一曲だけ再生してみる
- 歌詞の意味が分からないまま、メロディーだけを口ずさんでみる
- 友人や家族と「最近よかった海外の曲」を教え合う
小さな一歩ですが、そうして耳を開いていくことは、画面の向こうの「誰か」を、少しだけ身近な存在として感じるきっかけになります。
国境や言語の違いが強調されがちな今だからこそ、Jasmine FlowerやKalinkaのような歌が教えてくれる、「ハーモニーがつなぐ世界」に耳を澄ませてみたいところです。
Reference(s):
cgtn.com







