中国、衛星インターネット実験衛星を打ち上げ 商業宇宙で新段階 video poster
中国が2025年9月16日、北西部の酒泉衛星発射センターから衛星インターネット技術の実験衛星を打ち上げました。商業衛星企業ギャラクシースペースが手がける一連の衛星群の一部で、スマホ直結通信や宇宙コンピューティングをにらんだ中国の商業宇宙戦略の一端が見えてきます。
打ち上げの概要
今回の実験衛星は、長征2Cロケットと上段機「遠征1S」によって打ち上げられ、所定の軌道への投入に成功しました。打ち上げ地点は中国北西部の酒泉衛星発射センターです。
衛星は衛星インターネット技術の検証を目的としており、今後予定される本格的な衛星コンステレーション(多数の衛星からなるネットワーク)構築に向けた足がかりと位置づけられます。
ギャラクシースペースと衛星インターネット
この衛星を開発したのは、中国の商業衛星企業ギャラクシースペースです。同社はこれまでに、今回の衛星を含めて計35基の衛星を軌道に投入してきました。その中には、中国初の低軌道ブロードバンド通信衛星のバッチも含まれています。
低軌道のブロードバンド衛星は、地上から比較的近い軌道を周回し、遅延の少ない通信を提供できるとされています。地上インフラが整っていない地域でもインターネット接続を広げる手段として注目される分野です。
スマホ直結通信と宇宙コンピューティング
中国では、衛星と直接つながる通信機能を備えたスマートフォンが登場しつつあります。地上の基地局が届きにくい山間部や海上などでも、緊急連絡やメッセージ送信が可能になると期待されています。
さらに、宇宙空間に分散配置した衛星で計算処理を行う宇宙コンピューティング衛星コンステレーションの建設も進められています。今回の衛星インターネット実験とあわせて、通信と計算の両面で宇宙インフラを高度化しようとする動きと言えます。
商業宇宙が「新質の生産力」に
中国は、商業宇宙分野を戦略的な「新質の生産力」として位置づけ、民間企業の参入も含めて関連産業の育成を進めています。衛星インターネット、スマホ直結通信、宇宙コンピューティングは、その象徴的なキーワードです。
今回の打ち上げは、一見すると1基の実験衛星に過ぎないように見えますが、背後には数十基規模の衛星群と、次世代インフラを見据えた長期的な宇宙戦略があります。日本を含むアジアの読者にとっても、今後の国際通信や宇宙ビジネスの行方を考えるうえで、押さえておきたい動きと言えるでしょう。
Reference(s):
China launches experimental satellite for internet technology
cgtn.com








