新疆トゥオレクレ湖、色が天気を映す幻想のパレット
中国北西部・新疆ウイグル自治区ハミ市のトゥオレクレ湖が、天候や光の変化によって色を変える「天然のパレット」として注目されています。国際ニュースとしても、自然と人の暮らしの関わりを映し出す存在です。
砂漠地帯に浮かぶ「夢のような湖」トゥオレクレ湖
トゥオレクレ湖は、新疆ウイグル自治区ハミ市にある湖で、その独特の色彩から「きらめく夢の国」のようだと形容されています。中国北西部の広大な土地に、まるで絵画のような湖面が広がる光景は、見る人の目を引きつけます。
湖の水には、ミラビライト(mirabilite)や塩分、藻類が豊富に含まれており、これらの成分が光を受けてさまざまな色合いを生み出します。湖面はローズ色やピンク、バイオレットなど、多彩なトーンへと移り変わり、季節ごとの変化だけでなく、1日のうちでも違った表情を見せると伝えられています。
色が変わる湖、その仕組みと表情
トゥオレクレ湖の大きな特徴は、色が一定ではなく、まるで万華鏡のように変化していくことです。このカラーパレットを生み出している要因として、次のような点が挙げられます。
- 湖水に含まれるミラビライトや塩分、藻類の濃度
- 太陽光の当たり方や時間帯の違い
- その日の気温や天候の変化
こうした条件が組み合わさることで、湖面はローズ、ピンク、バイオレットなど、微妙に異なる色合いへと移り変わります。その様子は「どこまでが現実で、どこからが夢なのか」と感じさせるほど幻想的だと言われます。
地元で親しまれる「ウェザー・レイク」
トゥオレクレ湖は、地元では「ウェザー・レイク」と呼ばれることもあります。湖の色が天候と密接に関係しているため、地元の人びとは水の色を見て、その日の天気やこれからの空模様を判断してきました。
雲の広がり方や光の強さなどを肌で感じるだけでなく、湖面の色合いの変化も手がかりにする――こうした暮らしの知恵は、自然環境とともに生きてきた人びとの感覚の鋭さを示していると言えるかもしれません。
湿地が支える牧草地と野生生物のすみか
トゥオレクレ湖の周辺には湿地が広がっており、豊かな自然の牧草地として機能しています。緑が茂る湿地帯は、家畜にとっての草原であると同時に、多くの野生生物にとっても大切なすみかです。
静かな湖と湿地がセットになったこの景観は、色彩の美しさだけでなく、生態系のゆりかごとしての役割も担っています。湖面のきらめきの裏側に、生命をはぐくむ穏やかな環境が存在している点は、自然を見るうえで重要な視点と言えます。
「色で天気を読む」自然との付き合い方
トゥオレクレ湖のニュースは、単に「きれいな景色」として眺めるだけでなく、自然との向き合い方を考えるきっかけにもなります。
- 色の変化から天気を読み取る、という地域に根ざした知恵
- 湿地が牧草地と野生生物の双方を支えるという多面的な役割
- 気象や環境の微妙な変化が、目に見える形であらわれる湖面
2025年の今、世界各地の自然環境が注目されるなかで、トゥオレクレ湖のように「変化する色」を通して天候や環境を感じ取る場所は、自然と人の距離を改めて考えさせてくれます。
国際ニュースを日本語で追う読者にとっても、この湖は、中国の土地に広がる多様な自然と、そこに根づく暮らしのあり方を知る一つの窓口と言えるでしょう。
Reference(s):
Xinjiang color palette: Tuolekule Lake, a shimmering dreamland
cgtn.com








