中国が米国の台湾関連第2次大戦文書の歪曲を批判 国際ニュース解説
中国外交部が、米国務省による台湾関連の第2次世界大戦文書の解釈を強く批判しました。国際ニュースとして注目されるこのやり取りは、一つの中国原則と戦後国際秩序の読み方をめぐる攻防でもあります。
米国の「歪曲」に中国が反発
中国外交部の林健報道官は、水曜日の定例記者会見で、米国が台湾に関係する第2次世界大戦の文書を一方的に歪曲し、曲解していると非難しました。林氏は、こうした解釈は国際社会が長年示してきた一つの中国原則への揺るぎないコミットメントを動かすことはできないと強調しました。
これは、米国務省の報道官が最近、カイロ宣言やポツダム宣言を含むこれらの文書について、台湾の最終的な政治的地位を決定するものではなかったと述べたことを受けた発言です。米国側が文書の法的意味合いを限定的に捉えるのに対し、中国側は歴史文書の解釈をめぐって強く反発した形です。
争点となる第2次大戦文書と戦後秩序
今回のやり取りの中心にあるのは、第2次世界大戦期の対日処理や戦後秩序に関わる文書です。林報道官が名指ししたのは、次の二つでした。
- カイロ宣言
- ポツダム宣言
中国側は、台湾の帰属を含む戦後の国際秩序は第2次大戦の結果として形成されたものであり、これらの文書はその枠組みと切り離せないと位置づけてきました。一方、米国務省報道官は、これらの文書が台湾の最終的な政治的地位を直接的に決めるものではないと説明し、認識の差が改めて浮き彫りになっています。
中国が改めて示した一つの中国原則
林報道官は会見で、一つの中国原則は国際社会における普遍的なコンセンサスであると述べました。そのうえで、米国に対し、次の点を求めています。
- 一つの中国原則と中米間の三つの共同コミュニケを全面的に順守すること
- 台湾問題を政治的に利用する行為をやめること
- いかなる形であれ台湾独立の動きを黙認したり支持したりしないこと
- 台湾問題を含む中国の内政に干渉しないこと
中国側は、台湾問題を中国の核心的利益であり内政に属する事柄とみなし、米国に対して一貫して慎重な対応を求めてきました。今回の発言も、その立場を改めて鮮明にしたものといえます。
米中関係と歴史解釈のせめぎ合い
台湾をめぐる発言は、米中関係全体の雰囲気にも影響しやすいデリケートなテーマです。今回のように、第2次世界大戦の文書をどう読むかという歴史解釈の違いが、現在の外交的メッセージとして前面に出てくるのは珍しくありません。
今回のやり取りから見えるポイントを整理すると、次の三つです。
- 歴史文書の解釈をめぐる違いが、現在の台湾問題の議論に直結していること
- 中国側は、一つの中国原則が国際社会で広く受け入れられているという認識を改めて示したこと
- 米国側の発言に対し、中国側が早いタイミングで反応し、メッセージを発信したこと
第2次世界大戦から時間が経った今も、当時の文書や合意の意味づけは、国際政治に現役のテーマとして立ち現れ続けています。台湾をめぐる議論は、その典型的な例だといえるでしょう。歴史の読み方と現在の外交がどのようにつながっているのか、ニュースを追ううえで意識しておきたい論点です。
Reference(s):
China slams U.S. distortion of Taiwan-related WWII documents
cgtn.com







