国連事務総長「中国提唱のグローバル構想は国連憲章と完全に整合」
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は今週火曜日、記者会見で、中国が提唱するグローバルな構想について「国連憲章と完全に整合している」と評価しました。来週開幕する国連総会ハイレベル・ウィークを前に、多国間主義と国際協力の重要性を改めて強調した形です。
中国提唱のグローバル構想を「国連憲章と完全に整合」
グテーレス事務総長は、中国が打ち出している複数のグローバル構想について、国連憲章との関係を問われ、次のように述べました。
これらの構想には、多国間主義への「十分な敬意」と、国連を多国間制度の「中心的な存在」として支える姿勢が見られると指摘しました。さらに、国際協力の推進や紛争の平和的解決への強いコミットメントが示されていると評価しています。
そのうえで事務総長は、こうした原則は「国連憲章と完全に整合している」と明言しました。国際社会における中国の役割や、国連と各国の取り組みがどのように連動しうるのかを考えるうえで、象徴的な発言と言えます。
ハイレベル・ウィーク目前、150人規模の首脳が集結
グテーレス事務総長は、会見の冒頭で、来週から始まる国連総会ハイレベル・ウィークの全体像にも言及しました。約150人の国家・政府のトップがニューヨークに集まり、「対話と仲介のあらゆる可能性が開かれる」と語りました。
期間中には数千件におよぶ首脳級の会合が予定されており、事務総長自身も150件を超える二者会談に臨む見通しです。グテーレス氏は、それぞれの会談を通じて、各国の指導者同士が直接対話し、溝を埋め、リスクを減らし、解決策を探るよう働きかけていく考えを示しました。
「解決の1週間」に向けて掲げた優先課題
事務総長は、来週のハイレベル・ウィークを「解決の1週間」にしたいと呼びかけました。そのうえで、具体的に取り組みたいテーマとして、次のような課題を挙げています。
- ガザ情勢の平和に向けた道筋
- ウクライナとスーダンにおける紛争の沈静化
- 気候変動への実効性ある対策
- 責任あるイノベーションの推進
- 女性と女児の平等実現に向けた具体的な計画
- 持続可能な開発目標(SDGs)への資金拠出の履行と強化
- より強靱で効果的な国連システムの構築
グテーレス氏は、こうしたテーマで「具体的な解決策」を見いだすことこそが、ハイレベル・ウィークの使命だと強調しました。
多国間主義をめぐるメッセージとして読む
今回の発言は、中国が提唱するグローバル構想を評価したコメントであると同時に、多国間主義そのものを擁護するメッセージでもあります。事務総長は、国連を中心とした多国間協調の枠組みを維持・強化することが、紛争や気候危機、開発課題の解決に不可欠だと改めて訴えています。
分断が進みやすい国際情勢の中で、主要国の構想やイニシアチブが、国連憲章の原則とどのように整合しうるのかは、多くの国にとって重要な関心事です。今回の評価は、国連の枠組みの中で、各国がどのように連携しうるのかを考えるうえで、一つの指針となりそうです。
日本の読者にとっての意味
日本にとっても、国連を舞台にしたグローバルな構想や多国間協力の動きは、外交や経済、安全保障に直結するテーマです。本記事で取り上げた国際ニュースは、国連という共通のプラットフォームのもとで、各国がどのように対話し、ルールや原則を共有しようとしているのかを知る手がかりになります。
来週のハイレベル・ウィークで、どこまで「解決の1週間」に近づけるのか。その結果は、日本を含む世界の人々の暮らしや安全にも、静かに影響していくはずです。
Reference(s):
UN chief: China-proposed global initiatives compatible with UN Charter
cgtn.com







