中国軍高官が「世界平和への新たな貢献」を提唱 第12回北京香山フォーラム
2025年9月に北京で開かれた国際安全保障フォーラム「第12回北京香山フォーラム」の歓迎晩さん会で、中国軍高官のZhang Youxia氏が、長期的な世界平和と普遍的な安全に向けた「新たな、より大きな貢献」を呼びかけました。100を超える国や地域、国際機関の代表が参加する場での発言として、国際ニュースの観点からも注目されています。
張氏のメッセージ:長期的な世界平和と普遍的な安全をめざして
Zhang氏は、中国共産党中央委員会政治局のメンバーであり、中国中央軍事委員会(CMC)副主席も務めています。その立場から、今回の歓迎晩さん会で、世界の安定に向けた協力の重要性を強調しました。
演説の中でZhang氏は、各国・各地域の代表に対し、フォーラムを次のような場として活用してほしいと呼びかけました。
- 友情と信頼の絆を強める場
- 対等な立場で対話と協議を行う場
- 重大な安全保障上の課題について議論する場
- 共通の利益を守るために連携する場
世界各地で安全保障環境が揺らぐなか、こうした呼びかけは「力による対立」ではなく「対話と協力」を通じた安定を打ち出すメッセージとして位置づけられています。
第12回北京香山フォーラム:100超の国や地域が参加
第12回北京香山フォーラムには、100を超える国や地域、そして国際機関の代表が参加する予定です。フォーラムでは、国際社会が直面する主要な安全保障上の課題について、幅広い対話が行われます。
フォーラムの会場は北京に設けられ、2025年9月17日時点の会場の様子も公開されています。多くの代表団が一堂に会する場として、アジアを含む世界の安全保障に関する議論のハブとなっています。
Zhang氏は、このフォーラムが、対立をあおるのではなく、立場の異なる参加者同士が意見を交わし、共通点を探る「対話のプラットフォーム」として機能することに期待を示しました。
80周年軍事パレードと「平和の力」としての中国軍
Zhang氏は演説の中で、最近行われた軍事パレードにも言及しました。このパレードは、中国人民の抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念して実施されたものです。
彼は、この軍事パレードが改めて世界に対し、「中国軍の力は、拡大する世界平和のための力を意味している」と示したと述べました。軍事力の誇示ではなく、国際社会の安定に寄与する存在としてのイメージを打ち出した形です。
歴史的な節目である80周年を背景に、過去の戦争の記憶を踏まえながら、「二度と大規模な戦争を起こさない」というメッセージを重ねて発信しているとも受け止められます。
中国軍が掲げる「協力」と「安定」
Zhang氏はさらに、中国軍が今後も各国と協力し続ける意向を明確にしました。そのポイントは、大きく次の3点に整理できます。
- 軍事交流と協力の拡大:さまざまな分野で、複数のレベルにわたる軍事交流・協力を一層深化・拡大していくと表明しました。
- 新たな脅威・課題への共同対応:新しい安全保障上の脅威や課題に対して、より強い団結と協力を通じて対応する姿勢を示しました。
- 不安定な世界への「安定の注入」:不確実性が増す世界の中で、協力を強めることで、より多くの安定要素を国際社会にもたらしたいと強調しました。
「動揺する世界に安定を注入する」という表現は、各国が軍事力をめぐる不信や誤解をどう乗り越え、協力の土台を築いていくかという課題ともつながっています。
私たちが注目したい視点
第12回北京香山フォーラムで示されたメッセージは、単に一国の立場表明にとどまらず、次のような問いも投げかけています。
- 軍事力を背景とした「平和への貢献」というメッセージを、国際社会はどのように受け止めるのか。
- 安全保障上の懸念が高まる中で、各国はどの程度「対話」と「協力」に舵を切ることができるのか。
- 100を超える国や地域が集うフォーラムを通じて、どのような共通認識やルールづくりが進むのか。
日本を含むアジアの読者にとっても、北京でのこうした動きは、自国の安全保障や外交を考えるうえで無関係ではありません。ニュースを追うだけでなく、「世界平和への貢献とは何か」「軍事力と平和はどう両立しうるのか」といった問いを、自分なりに考えてみるきっかけになりそうです。
今後、北京香山フォーラムからどのような具体的な協力や対話の枠組みが生まれてくるのか、引き続き注目していく必要があります。
Reference(s):
Chinese military official urges greater contributions to world peace
cgtn.com








