中国の食卓が変わる 豊かさから栄養インテリジェンスへ video poster
食の選択肢がかつてないほど豊かになるなか、中国では「お腹を満たす」から「健康をつくる」食事へと軸足を移す動きが強まっています。国際ニュースを伝えるCGTNの健康番組「Health」も、栄養と免疫の関係に焦点を当てています。
豊かさの先にある「栄養インテリジェンス」
近年、中国では外食や加工食品を含む食の選択肢が大きく広がり、食生活は急速に近代的なスタイルへと変化しています。この流れは世界共通のトレンドでもあり、「何をどれだけ食べるか」に加えて、「どう食べれば長く健康でいられるか」というテーマが重要になっています。
番組では、この変化を「食の豊かさから栄養インテリジェンス(栄養について賢く選ぶ力)への移行」として捉えています。単にカロリーを気にするのではなく、自分の体調や生活リズムに合った食べ方を、科学的な知識に基づいて選ぶことが問われているという視点です。
栄養は「皿の上」だけではない
取り上げられたのは、「栄養は見えている料理そのもの以上の意味を持つ」という考え方です。栄養は、病気から体を守る第一線の防御であり、免疫システムを動かすための燃料でもあります。つまり、毎日の食事は、そのまま将来の健康への投資でもあるのです。
とはいえ、近道はありません。健康はサプリメントや流行の食事法だけで手に入るものではなく、次のような地道な積み重ねの結果だと番組は強調します。
- 皿の上にさまざまな色がそろっているか(野菜、果物、穀物などの多様性)
- 主菜・副菜・主食のバランスが取れているか
- 量が自分の体格や活動量に見合っているか
- 同じ習慣を無理なく続けられるか
こうした基本の積み重ねが、結果として免疫力の維持や生活習慣病の予防につながっていきます。
専門家が語る、栄養と免疫の関係
今回の「Health」では、CGTNアンカーの李冬寧(Li Dongning)氏が、登録栄養療法士のヴァネッサ・マレシャリ(Vanessa Marescialli)氏と対談し、栄養が健康に与える影響を専門的な視点から掘り下げています。
マレシャリ氏は、科学的な食事プランニングによって免疫システムを支え、持続可能な健康管理につなげる考え方を紹介します。ポイントは「短期間で体重だけを落とす」のではなく、「長期的に体が機能しやすい状態を保つ」ことにあります。
科学的な食事プランニングとは
番組で示される科学的な食事の考え方は、難しい理論よりも日常生活に落とし込みやすい実践に重心が置かれています。例えば、次のような視点です。
- 血糖値が急激に上下しにくい食べ方を心がける
- 免疫細胞の材料になるたんぱく質を、毎食きちんと確保する
- 腸内環境を整える食物繊維や発酵食品を、日々少しずつ取り入れる
- 睡眠や運動とセットで食事を考える(生活全体のリズムを重視する)
こうした視点を組み合わせることで、特別な食材に頼らなくても、日々の食事を「免疫が働きやすい環境づくり」に近づけていくことができます。
「続けられる健康管理」という発想
マレシャリ氏が重視するのは、「一時的な我慢」ではなく、「続けられる健康管理」です。人それぞれの生活や文化、家族との食卓を尊重しつつ、その中でできる小さな改善を積み重ねることが、結果として大きな変化を生むという考え方です。
栄養インテリジェンスとは、難しい専門用語を覚えることではなく、自分や家族の体のサインに耳を傾け、情報をうまく活用しながら、現実的な選択をしていく力だと言えます。
「何を食べるか」が「どう生きるか」につながる時代
2025年のいま、健康やウェルネスは中国を含む世界各地で大きな関心事になっています。情報があふれる時代だからこそ、CGTNの「Health」が示すような、科学的で落ち着いた視点は一つのヒントになりそうです。
毎日の皿の上にどんな色を並べるのか。その選択が、数年後の自分の体調や生活の質につながっていきます。食の豊かさを背景に、「おいしい」と「健康」を両立させる栄養インテリジェンスを、私たち一人ひとりが育てていくことが求められています。
Reference(s):
Health on the plate: From food abundance to nutritional intelligence
cgtn.com








