米国、ガザ即時停戦決議案に6度目の拒否権 国連安保理で波紋
米国が国連安全保障理事会で、ガザ地区の即時・無条件・恒久的な停戦と人道支援の制限解除を求める決議案に拒否権を行使しました。約2年に及ぶイスラエルとパレスチナ武装組織ハマスの戦闘をめぐり、米国による拒否権行使は6回目となります。
何が決議案の争点だったのか
今回、選出理事国10カ国が起草した決議案は、ガザでの即時、無条件かつ恒久的な停戦を求める内容でした。また、イスラエルに対し、パレスチナのガザ地区への支援物資搬入にかかるあらゆる制限を解除するよう要求していました。
さらに、決議案には、ハマスなどの組織に拘束されている全ての人質を即時に、尊厳をもって、無条件に解放することを求める条項も盛り込まれていました。
採決の結果と拒否権の重み
決議案は15カ国で構成される安全保障理事会で採決され、米国を除く14カ国が賛成に回りました。しかし、常任理事国である米国には拒否権があり、米国が反対票を投じたことで決議案は採択されませんでした。
今回の行使は、2023年10月7日以降のイスラエルとハマスの戦闘をめぐる安全保障理事会で、米国が拒否権を使った6回目のケースとされています。ほぼ2年にわたって続く戦闘の中で、停戦をめぐる国際社会の議論が繰り返されていることがうかがえます。
中国の代表「非常に失望」と表明
採決後、中国の常駐国連代表である傅聡大使は、今回の結果について「非常に失望している」と述べました。その上で、米国に対し、安全保障理事会の常任理事国としての責任を果たすよう求めました。
安全保障理事会では、常任理事国5カ国が拒否権を持つ一方で、大量の民間人が巻き込まれる紛争への対応が求められており、各国がどのように責任を果たすべきかが改めて問われています。
ガザの人道状況、依然として深刻
ガザに拠点を置く保健当局によると、2023年10月7日以降、ガザ地区でイスラエル軍の攻撃などにより死亡したパレスチナの人々は6万5千人を超えたとされています。この数字は、ガザでの人道状況の深刻さを物語っています。
停戦や人道支援の拡大を求める声が国連や各国から上がる一方で、地上では依然として多くの市民が危険にさらされている状況です。国際社会がどこまで具体的な行動に踏み出せるのかが、大きな焦点となり続けています。
安保理の機能と私たちが考えたいこと
安全保障理事会は、本来は国際の平和と安全を維持する役割を担っていますが、常任理事国同士の利害の対立があると、今回のように決議案が採択に至らないケースも少なくありません。
ガザをめぐる議論では、停戦、支援物資の確保、人質の解放といった複数の課題が絡み合っています。いずれも命に直結するテーマでありながら、政治的な思惑が重なり合うことで合意形成は難しくなっています。
私たち一人ひとりにできることは限られていますが、ニュースを追い、何が問題になっているのかを自分の言葉で整理し、身近な人と共有することも、国際社会の一員としての小さな一歩と言えるのではないでしょうか。
Reference(s):
U.S. casts 6th veto at UN Security Council on Gaza ceasefire
cgtn.com








