中国とモロッコ外相が北京で会談 一帯一路と戦略的パートナーシップ協議
中国とモロッコ外相が北京で会談
中国の王毅外相とモロッコのナセル・ブーリタ外相が北京で会談し、一帯一路構想や戦略的パートナーシップの10周年に向けた協力強化、中東情勢などについて意見を交わしました。国際ニュースとして、中国とアフリカ・アラブ世界との関係の動きがあらためて注目されています。
会談の概要:長年の友好関係を再確認
会談は現地時間の金曜日、北京で行われました。王毅外相は、中国共産党中央政治局委員も務めています。王氏は会談で、モロッコが中華人民共和国と国交を樹立した最初期のアラブ・アフリカ諸国の一つであると述べ、長年の信頼関係に言及しました。
王氏は、両国関係について次のような方向性を示しました。
- 国交樹立時の原点を大切にしながら関係を発展させること
- ハイレベルの交流を維持し、各分野での協力を計画的に進めること
- 中国・モロッコ関係だけでなく、中国とアラブ諸国全体の関係の未来を切り開いていくこと
戦略的パートナーシップ10周年に向けた協力
中国とモロッコは戦略的パートナーシップを結んでおり、来年で締結から10年を迎えます。王毅外相は、この節目の年に向けて両国が協力を強化し、より緊密で実務的なパートナー関係を築いていく意欲を示しました。
こうした呼びかけは、中国がアラブ諸国やアフリカ諸国との協力を重視し、長期的な視点で関係を位置づけていることを反映していると言えます。
一帯一路とグローバル・ガバナンス構想
モロッコ側のブーリタ外相は、中国の習近平国家主席へのモハメッド6世国王の親書と温かいあいさつを託したうえで、中国との関係強化への強い意欲を表明しました。
ブーリタ氏は、モロッコが一つの中国の原則を堅持し、中国の国家主権と安全保障を守る姿勢を全面的に支持すると述べました。そのうえで、次のような協力分野を挙げています。
- 一帯一路構想の枠組みの下での協力の深化
- 観光、教育、文化といった人的・文化的交流の拡大
- 両国の戦略的パートナーシップの継続的な強化
さらにブーリタ氏は、中国が提唱するグローバル・ガバナンス・イニシアチブを歓迎し、支持する姿勢を明確にしました。これは、国際秩序をより公正で合理的な方向へ発展させるという中国側の呼びかけに、モロッコが歩調を合わせる姿勢を示したものです。
王毅外相もまた、モロッコを含む国際社会と協力し、国際秩序をより公正で合理的なものにしていきたいと述べました。国際ニュースの視点から見ると、いわゆるグローバル・サウスと呼ばれる国々の間で、多国間協調や国際ルール作りをめぐる議論が一層活発になっていることがうかがえます。
中東情勢と戦略対話メカニズムの設置
両外相は、中東情勢などの地域問題についても踏み込んだ意見交換を行いました。詳細な内容は明らかにされていませんが、中国とモロッコが地域の安定や対話の促進に関して、考え方をすり合わせた形です。
会談の後、両国の外務省の間で戦略対話メカニズムを設置することに関する覚書が署名されました。これにより、定期的かつ構造的な対話の枠組みが作られ、外交・安全保障や地域情勢などについて継続的に協議するプラットフォームが整うことになります。
日本の読者にとっての意味
今回の中国とモロッコの外相会談から、いくつかのポイントが見えてきます。
- 中国とアラブ・アフリカ諸国の関係が、個別の経済協力だけでなく「戦略的パートナーシップ」として位置づけられていること
- 一帯一路構想やグローバル・ガバナンス・イニシアチブといった枠組みを通じて、中国が国際秩序づくりに積極的に関与していること
- 中東情勢を含む地域問題で、中国と地域の有力国が対話を重ねる動きが続いていること
日本にとっても、アジアだけでなくアフリカや中東、アラブ諸国を含む広い地域で、中国がどのようなネットワークを築いているのかを把握することは重要です。今回のような国際ニュースを丁寧に追うことで、世界のパワーバランスや協力の枠組みがどのように変化しているのかを、落ち着いて考えるきっかけになります。
通勤時間やスキマ時間にニュースをチェックする読者にとっても、「中国とある一国の二国間会談」という以上に、国際関係全体の流れの中でどう位置づけられるのかを押さえておくことが、これからの時代のリテラシーと言えるかもしれません。
Reference(s):
Chinese foreign minister holds talks with Moroccan counterpart
cgtn.com








