トーク新疆:中央アジア都市ウルムチの鼓動を聞く video poster
ウルムチという都市を一つのイメージで語るとしたら、何がふさわしいのでしょうか。草原を駆けるアハルテケ種の馬、街角に流れる伝統音楽「十二ムカム」、それとも中央アジアの香り高い料理の数々でしょうか。
地域の魅力を伝えるシリーズ「Talk Xinjiang(トーク新疆)」のエピソード「The Pulse of Urumqi」は、そんな問いかけからこの街の「鼓動」を探ろうとしています。本稿では、その断片的な手がかりをもとに、2025年のウルムチ像を日本語で整理してみます。
中央アジアの真ん中にいるような街
ウルムチに立つと、自分が中央アジアのど真ん中にいるような感覚を覚える、とよく語られます。地図を細かく確認しなくても、街を歩くだけでその「中心性」が伝わってくるからです。
市場や飲食店には、中央アジア各地の味が集まります。スパイスをふんだんに使った料理、焼きたてのパン、炭火で焼かれた肉料理など、香りだけでどこか遠くの国とつながっているように感じられます。
こうした食文化の多様さは、ウルムチが長い時間をかけて周辺地域と交流してきたことの、わかりやすい証拠ともいえます。
アハルテケの馬が象徴するスピードと開放感
映像や写真で印象的なのが、アハルテケ種の馬が大地を駆けるシーンです。しなやかな体と輝く毛並みを持つこの馬は、スピード感と軽やかさの象徴として描かれます。
ウルムチという都市を重ね合わせると、次のようなイメージが浮かびます。
- 新しい道路や鉄道など、移動のスピードが上がる都市の姿
- 人とモノが行き交い、内側に閉じこもらない開放的な気配
- 伝統と現代が一緒に走り続けるダイナミズム
アハルテケの走りは、単なる美しい風景ではなく、ウルムチの「今」を象徴するメタファーとして読むこともできます。
街角に響く「十二ムカム」の旋律
もう一つ、ウルムチを語るうえで外せないのが「十二ムカム」です。これは、長い歴史を持つ組曲のような伝統音楽で、歌や踊りとともに受け継がれてきた文化です。
シリーズでは、その「十二ムカム」が街中でふと耳に入ってくる日常の一場面が描かれます。買い物帰りの人々、カフェでくつろぐ若者、道を行き交う車やバス。その背景に、古くからの旋律が静かに流れています。
ここには、次のようなメッセージが読み取れます。
- 伝統は博物館の中だけではなく、日常の空気として生きている
- 若い世代の暮らしのリズムと、古い音楽のリズムが自然に重なっている
- 音楽が、街全体の一体感や安心感を生み出している
時間が与えた「それ以上」のものとは
ウルムチは中央アジアの味や音楽が集まる街ですが、シリーズの語りは「しかし、この街が持つものはそれだけではない」と示唆します。それが、時間が与えた「何か」です。
具体的な答えは見る人の想像に委ねられていますが、いくつかのヒントを挙げることができます。
- さまざまな文化や背景を持つ人々が、ともに生活する経験の蓄積
- 世代を超えて受け継がれてきた記憶や物語
- 急速な都市化とデジタル化の中で、「自分たちらしさ」を探そうとする若者たちの姿
時間がつくり出すのは、目に見える建物やインフラだけではありません。街で交わされる会話や、家族の食卓、音楽やスポーツ、さまざまな場面で育まれる感情や信頼もまた、ウルムチという都市の「鼓動」を形づくっています。
日本からウルムチを見るということ
日本からニュースとしてウルムチを眺めるとき、地理的には遠い場所に感じられるかもしれません。しかし、街の「鼓動」に耳を澄ませてみると、意外な近さも見えてきます。
- 多文化が交わる都市で、どうやって共生を形にしていくのか
- 伝統文化を守りつつ、若い世代の感性とどうつなげていくのか
- 急速に変化する社会の中で、どんな「時間の積み重ね」を残していくのか
これは、東京や大阪、福岡など日本の都市も抱えている問いです。ウルムチの物語は、単なる遠い地域の話ではなく、私たち自身の都市の未来を考えるヒントにもなり得ます。
「Talk Xinjiang|The Pulse of Urumqi」が投げかけるのは、「この街を一言で言うと何か」というシンプルな問いです。その問いを自分の暮らす街にも向けてみると、新しい視点が見えてくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








