中国が北京で女性グローバルサミット開催へ 1995年会議から30年
中国が、1995年の国連第四回世界女性会議から30年を記念し、北京で女性をテーマとしたグローバルサミットを近く開催する方針を明らかにしました。ジェンダー平等と女性の権利をめぐる国際ニュースとして、2030年まで残り5年となった今、世界の動きを考える上で重要な一歩となりそうです。
北京で「女性グローバルサミット」開催へ
中国外交部のグオ・ジアクン報道官は定例記者会見で、中国が北京で「女性グローバルサミット」を近く開催すると発表しました。今回のサミットは、1995年に北京で開かれた国連第四回世界女性会議から30周年となる節目の年に合わせて行われるものです。
グオ報道官は、サミットの目的について、北京会議で採択された「北京宣言」と「行動綱領」の実施を一段と進めるとともに、世界の女性の発展を後押しする新たなプロセスを進める場になると説明しました。
1995年北京会議から続く国際的な流れ
約30年前、国連は北京で第四回世界女性会議を開催し、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに向けた行動の指針として「北京宣言」と「行動綱領」を採択しました。これは現在も、各国の政策づくりに影響を与え続けている重要な国際文書です。
グオ報道官によると、中国政府は国連女性機関(UN Women)と協力し、10年前にはニューヨークの国連本部で「女性グローバルサミット」を共催しました。当時は北京会議から20年の節目であり、今回の北京開催は、その続編ともいえる「30年目の対話」の場となります。
また、習近平国家主席は5年前に、2025年に改めて「女性グローバルサミット」を開くことを提案しており、今回の北京での開催はその提案を具体化する動きだと位置づけられます。
白書「新時代における中国女性の全面的発展の成果」とは
今回の発表は、国務院新聞弁公室が9月19日に公表した白書「新時代における中国女性の全面的発展の成果」に関する質問に答える形で行われました。この白書は、中国における女性の発展を総合的に整理したものです。
グオ報道官によれば、白書には次のような狙いがあります。
- 北京宣言と行動綱領の実施状況や成果を、全体像として示すこと
- 新時代におけるジェンダー平等と女性の全面的発展を進めるための理念や原則、制度・仕組みの工夫などを体系的に紹介すること
- 中国の女性たちの前向きな姿や精神を伝え、女性の発展に関する中国の経験と考え方を国際社会と共有すること
白書を通じて、中国は自国の取り組みを「見える化」しつつ、国際社会に対しても一つのモデルや知見として提供したい考えを示しています。
SDGs2030まで残り5年 「課題」と「機会」が交錯
グオ報道官は、世界全体の視点から見ると、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)達成まで残された時間は5年に過ぎないと指摘しました。そのうえで、女性の発展をめぐる世界的な取り組みは「深刻な課題」に直面しつつも、「大きなチャンス」も存在すると述べました。
女性の教育、雇用、健康、意思決定への参画など、さまざまな分野で格差が残る一方、新しい技術や国際協力の枠組みを通じて状況を改善していく余地も広がっています。北京での女性グローバルサミットは、こうした課題と機会をどう生かすかを議論する場となりそうです。
「提唱する国」から「行動する国」へというメッセージ
グオ報道官は、「ジェンダー平等と女性の全面的な発展を推進するうえで、中国は提唱者であるだけでなく、積極的な実践者でもある」と強調しました。
中国では、中国共産党第18回党大会以降、女性の発展が大きく前進し、歴史的な成果と全方位的な進歩を遂げたと評価されています。報道官は、女性の成長を支える中国独自の社会主義的な道が、活力と独自の強みを示していると述べました。
今回のサミット開催と白書公表には、自国の取り組みを整理・発信しつつ、「女性の発展」というグローバルな共通課題に、具体的な行動をもって関わっていくというメッセージが込められているといえます。
世界と「手を携える」姿勢をアピール
グオ報道官は、「中国は世界各国とともに、女性の全面的な発展の新たなプロセスを推し進め、世界の女性の発展の新たな一章を書きたい」と述べ、中国が国際社会と連携していく姿勢を示しました。
北京での女性グローバルサミットは、
- 過去30年の経験と教訓を振り返る場
- 2030年に向けて行動を加速するための節目
- 各国がそれぞれの取り組みや知見を共有するための対話のプラットフォーム
という三つの意味を持つ場になることが期待されます。
私たちはこのニュースをどう受け止めるか
今回の動きは、中国の国内事情だけでなく、SDGsやジェンダー平等といった地球規模のテーマと密接につながっています。国際ニュースとして見たとき、北京での議論は、アジアや世界の女性の未来を考えるうえで、一つの重要な指標になるでしょう。
30年前の北京会議がそうであったように、今回のサミットも、各国の政策や社会の意識に少なからぬ影響を与える可能性があります。日本にいる私たちも、「ジェンダー平等」や「女性のエンパワーメント」をめぐる世界の議論を、自分たちの職場や生活、コミュニティの課題とどう結びつけて考えるのかが問われていると言えそうです。
北京から発信される新たなメッセージが、これからの5年、そしてその先の世界の女性のあり方にどのような変化をもたらしていくのか。続報にも注目していきたいところです。
Reference(s):
China will soon hold global summit of women in Beijing: spokesperson
cgtn.com








