中国の新空母「福建」で3種艦載機が電磁カタパルト試験に成功 video poster
中国海軍の新型空母「福建」で、艦載機J-15T、J-35、空警-600が電磁カタパルトを使った初の発艦・着艦訓練に成功しました。国際ニュースで注目される中国の空母運用の新段階を、日本語で整理します。
3種類の艦載機が電磁カタパルト試験に成功
中国海軍の発表によると、艦載機J-15T、J-35、空警-600(KongJing-600)が、空母「福建」の甲板上で電磁カタパルトによる発艦と、ワイヤを使った着艦(アレスティング・ランディング)の訓練を初めて完了しました。
今回の訓練により、中国初の国産カタパルト装備空母である「福建」が、電磁式の射出・回収能力を実際の運用環境で示したことになります。中国海軍は、これは中国の空母建造と運用能力の発展における新たな一歩だと位置づけています。
軍事パレードに登場していた3機種
J-15T、J-35、空警-600の3機種は、9月3日に行われた大規模な軍事パレードでも披露されました。このパレードは、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念するもので、象徴的な装備として注目を集めていました。
その3機種が実際に空母「福建」の甲板で発艦・着艦を行ったことで、パレードで示された装備が具体的な運用段階へと移りつつある様子がうかがえます。
「福建」が示したもの:初期の全通甲板運用能力
中国海軍によれば、今回の訓練では、中国が完全に国産化した電磁カタパルトと着艦拘束装置(アレスティング・システム)が、複数の機種と問題なく連携できるかどうかが検証されました。
結果として、空母「福建」は「初期の全通甲板運用能力」を獲得したと評価されています。これは、複数タイプの艦載機を同時に運用する本格的な艦隊編成に向けて、重要なステップとなります。
- 複数の艦載機を電磁カタパルトで射出可能
- 着艦拘束装置と各機種との適合性を確認
- 将来の空母打撃群の中核としての役割に一歩前進
電磁カタパルトとは何か
電磁カタパルトは、従来の蒸気式カタパルトとは異なり、電磁力を使って短い距離で航空機を加速させる仕組みです。出力の調整がしやすく、さまざまな重量の航空機を柔軟に発艦させられるとされています。
今回、中国海軍が「完全に国産化した」とする電磁カタパルトと着艦システムが、多機種で問題なく機能したことは、技術面での成熟度を示す出来事といえます。
中国海軍の空母運用はどう変わってきたか
中国海軍はここ数年で、空母と艦載機の運用を段階的に進化させてきたと説明しています。
- 単一の艦載機運用から、システムとして統合された運用へ
- 陸上拠点での訓練から、実際の艦上運用へ
- スキージャンプ式発艦から、カタパルト発艦へ
- 「飛べる」段階から、「戦える」段階へ
こうした積み重ねのなかで、中国海軍は「世界一流の海軍」を目指して着実に前進しているとしています。
初の試験航行から現在まで
空母「福建」は、2024年5月に初の試験航行(シートライアル)を実施して以来、計画に沿って一連の海上試験を重ねてきました。装備品の調整や、艦全体としての運用安定性の評価が順次進められてきたとされています。
今回の電磁カタパルトと着艦訓練の成功は、そのプロセスの中でも大きな節目であり、今後、複数の艦載機が本格的に空母打撃群に組み込まれていく土台になるとみられます。
これからどこに注目すべきか
中国の新型空母と艦載機の組み合わせは、地域と世界の海洋安全保障の文脈でも注目されています。今回の動きは、その能力構築が一段と進んだことを示すサインといえます。
- 今後、どの程度の規模で艦載機部隊が編成されるのか
- 電磁カタパルト運用が、日常的な訓練や遠洋展開でどう活用されるのか
- 他の空母との役割分担や運用コンセプトがどう整理されるのか
2025年の終わりに向けて、中国海軍の空母戦力は新たなフェーズに入りつつあります。今回の「福建」と3機種の艦載機による訓練は、その変化を理解するうえで押さえておきたいニュースと言えるでしょう。
Reference(s):
Three aircraft types catapult-tested on China's Fujian carrier
cgtn.com








