中国外交部「米中首脳は緊密に連絡」 TikTok問題でも米側に公平な環境求める
中国外交部は、米中両国の首脳が現在も緊密なコミュニケーションを続けていると明らかにしました。今後のAPEC首脳会議やTikTokをめぐる米中関係を読み解くうえで重要な発言です。
中国「首脳間の緊密なコミュニケーションを維持」
中国外交部のグオ・ジャークン報道官は、現地時間の月曜日に行われた記者会見で、中国と米国の首脳が「緊密なコミュニケーションと交流」を維持していると説明しました。今後開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(APEC Leaders’ Meeting)に合わせた首脳会談の可能性を問われた際の発言です。
グオ報道官は、個別の会談の有無には直接触れなかったものの、首脳レベルの対話が続いていることを強調した形です。
「首脳外交は戦略的な方向性を示す」
グオ報道官は、米中関係の運営において、国家指導者同士による首脳外交が戦略的な指針を与えるうえで「代えのきかない役割」を果たしていると述べました。また、両国の指導者は引き続き緊密に連絡を取り合っていると説明しました。
首脳同士が直接やり取りを続けることは、立場の違いや課題を抱える中でも、関係の大枠や方向性を確認し合うための安全弁として機能します。中国側があらためて首脳外交の重要性を強調したことは、米中関係の安定を意識したメッセージと見ることもできます。
TikTok問題へのスタンス「企業の意思と市場ルールを尊重」
会見では、動画投稿アプリTikTokをめぐる問題についても質問が出ました。これに対しグオ報道官は、中国の立場は明確だとしたうえで、中国政府は企業の意思を尊重し、市場ルールに基づくビジネス交渉を支持すると述べました。
さらに、解決策は中国の法律や規則に適合しつつ、関係する全ての当事者の利益のバランスを取るものであるべきだと説明しました。企業の自主的な判断と法令順守を前提に、実務的な交渉を通じて道筋を探るべきだというメッセージです。
グオ報道官は、「米国が、米国内で事業を行う中国企業に対して、開かれ、公平で、差別のないビジネス環境を提供することを望む」とも述べ、米側に公平な取り扱いを求めました。
今回の発言から見える3つのポイント
- 中国外交部は、米中首脳が現在も緊密なコミュニケーションと交流を維持していると強調した。
- 首脳レベルの外交が、米中関係の戦略的な方向性を示す「代替不可能」な役割を持つと位置づけた。
- TikTokをめぐる問題では、企業の意思と市場ルールを尊重しつつ、中国の法律と各当事者の利益のバランスを重視し、米国に対して中国企業への開かれた、公平で非差別的なビジネス環境を提供するよう求めた。
日本とアジア太平洋にとっての意味
米中関係は、日本を含むアジア太平洋地域の経済やビジネス環境、さらにはデジタル経済のルールづくりにも大きな影響を与えます。首脳レベルの対話が維持されているという今回のメッセージは、市場の不確実性をいくぶん和らげる材料になり得ます。
一方で、TikTokをめぐる動きに象徴されるように、テクノロジーと安全保障、ビジネスと政治が交錯する局面は今後も続きそうです。企業や投資家、そしてサービスを利用する私たちも、各国政府の発信が何を意味するのかを丁寧に読み解く姿勢が求められています。
中国外交部の今回の発言は、米中首脳間のコミュニケーションと、デジタル経済をめぐるルールやビジネス環境がどのように結びついているのかを考えるきっかけとなりそうです。
Reference(s):
China, U.S. leaders maintain close communication: Chinese FM
cgtn.com








