国際ニュース:王毅外相「氷を砕く旅」と評価 米議会代表団が約6年ぶり訪中
中国の王毅外相が、アダム・スミス下院議員率いる米議会代表団との会談で今回の訪中を「米中関係の氷を砕く旅」だと表現し、2019年以来となる米下院議員団の訪中が注目を集めています。
約6年ぶりの米下院代表団訪中
会談は北京で行われ、王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、アダム・スミス下院議員が率いる米連邦議会代表団を迎えました。今回の訪中は、2019年以来となる米下院議員団の中国訪問です。王氏はこの訪問を「氷を砕く旅」と呼び、米中関係に新たな一歩を刻む機会だとの期待を示しました。
米国内の声を運ぶ訪中
王毅外相は、今回の代表団が米国内の政党の声を持ち込む存在だと評価しました。また、代表団の訪中は「米国の人々が安定した米中関係を望んでいることの表れだ」と述べ、幅広い層の期待が背景にあることを強調しました。
米国の政治現場で交わされている議論や懸念が、こうした訪問を通じて直接北京に伝えられることで、両国の間に生まれがちな誤解や認識のギャップを和らげることが期待されています。
「氷を砕く旅」が目指すもの
王毅外相は、この訪中をきっかけに米側がどのような姿勢で中国と向き合うべきかについて、いくつかのポイントを示しました。
- 中国についての「正確な理解」を深めること
- 立場や制度の違いを「理性的に」受け止めること
- 協力できる分野を探り、共通の利益を広げること
- 米中関係を「安定的・健全で持続可能な成長軌道」に乗せること
世界に大きな影響力を持つ米中両国にとって、関係の安定は国内外から注目されています。王毅外相の言葉には、対立を固定化させるのではなく、協力の余地を丁寧に探っていきたいというメッセージが込められているといえます。
「パートナー」であって「敵対者ではない」
会談で王毅外相は、中国と米国は「パートナーであって、敵対者ではない」と強調しました。そのうえで、誤解や対立を避けるためには対話を拡充し、相互のコミュニケーションを強めていく必要があると呼びかけました。
さらに、互いに利益をもたらす「互恵的な協力」を拡大することで、摩擦を管理しつつ関係を安定させたいという意向も示されています。今回の議会代表団の訪中は、そうした協力の可能性を探る場として位置づけられていると言えるでしょう。
台湾問題で中国の立場を再確認
台湾問題について、王毅外相は改めて、台湾問題は中国の内政であるとの立場を明確にしました。そのうえで、台湾海峡の平和を守るためには「台湾の分裂を図る勢力」に断固として反対することが不可欠だと強調しました。
この発言からは、安全保障上の敏感なテーマである台湾問題について、中国側があらためて明確なメッセージを米議会側に伝えたことがうかがえます。台湾海峡の安定は地域全体の課題でもあり、その扱い方は今後の米中対話の重要な焦点となりそうです。
これからの米中関係をどう読むか
米国の議員団が2019年以来となる訪中を果たし、中国側がこれを「氷を砕く旅」と位置づけたことは、両国が少なくとも対話の窓口を広げようとしているサインとも受け取れます。
今後、こうした議会レベルの交流がどこまで継続し、具体的な協力や信頼構築につながっていくのか。米中関係の行方とあわせて、引き続き注視していく必要がありそうです。
Reference(s):
Wang Yi calls U.S. lawmakers' visit an 'ice-breaking journey'
cgtn.com








