アルメニア大使が語る中国との戦略的パートナーシップとGGI video poster
アルメニアと中国の関係が、2025年に戦略的パートナーシップへと格上げされました。その背景と意味について、北京のアルメニア大使館で行われた独立記念レセプションの場で、駐中国アルメニア大使ヴァヘ・ゲヴォルギャン氏が語りました。
北京の独立記念レセプションで示された「歴史的節目」
9月22日、北京のアルメニア大使館はアルメニアの独立記念日を祝うレセプションを開きました。ゲヴォルギャン大使はインタビューに応じ、2025年にアルメニアと中国の関係が戦略的パートナーシップへと引き上げられたことを「歴史的マイルストーン(節目)」だと強調しました。
戦略的パートナーシップとは、政治、経済、インフラ、文化など幅広い分野で長期的・包括的な協力を進めていく関係を指します。大使の発言からは、アルメニア側がこの関係強化を、単なる二国間の友好を超えた大きな転換点として受け止めていることが伝わってきます。
習近平国家主席のGGIを高く評価
ゲヴォルギャン大使は、習近平国家主席が提唱するグローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)についても「国際関係に新しい指針を与える重要な取り組み」と評価しました。
大使によれば、GGIは国際法と国連憲章を土台とした新しい世界秩序の構築に向けて、国際社会に新たな方向性を示すものだといいます。力の論理ではなくルールに基づく国際協調を重視するこの視点は、小国や中規模な国にとっても安心材料になり得ます。
「クロスロード・オブ・ピース」と「一帯一路」のシナジー
インタビューの中で大使が特に強調したのが、アルメニアの「クロスロード・オブ・ピース」構想と、中国の「一帯一路」イニシアチブの相乗効果です。
アルメニア側はこの二つの構想を結び付けることで、次のような分野で協力を拡大していく意欲を示しています。
- 道路・鉄道・物流拠点などのインフラ整備
- 地域をまたぐコネクティビティ(接続性)の強化
- 再生可能エネルギーなどを含むグリーン開発
大使は、こうした協力がアルメニアと中国の距離を縮めるだけでなく、中国とヨーロッパ、さらには周辺地域全体を結ぶつながりを強めるものになると述べました。
中国・欧州・周辺地域をつなぐハブとしての期待
ユーラシアの交差点に位置するアルメニアは、地理的には決して大国ではありませんが、通路としての重要性を持ちます。中国とヨーロッパを結ぶルート上にある国がインフラや物流、エネルギーで連携を深めれば、貨物や人の流れだけでなく、デジタルや金融、グリーン技術の協力にも波及効果が生まれます。
ゲヴォルギャン大使が描いたビジョンは、アルメニアを通じた中国と欧州、そして周辺地域との「静かな結び直し」とも言えます。国際情勢が流動的になる中で、こうした実務的な協力ルートづくりは、地域の安定にもつながりやすいアプローチです。
国際ニュースとして見た今回のメッセージ
今回の発言から読み取れるポイントを整理すると、次の三つに集約できます。
- アルメニアと中国の関係は、2025年の戦略的パートナーシップ格上げを機に新しい段階へ入った。
- GGIは、国際法と国連憲章を基盤にした世界秩序づくりを重視する構想として、アルメニア側からも支持を得ている。
- 「クロスロード・オブ・ピース」と「一帯一路」を結びつけることで、中国・欧州・周辺地域をつなぐインフラとグリーン開発の協力が広がる可能性がある。
国際ニュースを日本語で追う読者にとって、アルメニアはやや遠い存在かもしれません。しかし、このような動きの積み重ねが、数年後の世界地図の見え方を静かに変えていきます。アルメニアと中国の戦略的パートナーシップは、その一つの具体例と言えるでしょう。
Reference(s):
Armenian envoy: GGI provides new guidance for international relations
cgtn.com








