青い惑星を守る:広東省ナンオー島の洋上風力発電 video poster
2025年も終盤にさしかかる今、世界海事デーのテーマ「Our ocean, our obligation, our opportunity」を手がかりに、広東省ナンオー島の洋上風力発電と海の豊かな生態系を見てみます。
世界海事デー2025が問いかける「海との約束」
世界海事デーは9月25日に行われ、2025年のテーマは「Our ocean, our obligation, our opportunity」と掲げられました。このテーマは、海が生命や暮らし、そして世界経済を支える基盤であることを改めて示しています。
同時に、海洋環境を守ることは各国や地域にとって義務であるとともに、新たな技術や協力のチャンスでもあるというメッセージも込められています。そんなテーマを体現する例の一つが、中国南部・広東省のナンオー島です。
広東省ナンオー島:洋上風力の拠点となる小さな島
ナンオー島は、中国南部の広東省汕頭市の沖合に位置し、北回帰線上にある島です。この地理的条件を生かし、洋上の再生可能エネルギーの重要な拠点となっています。
島の近くの海域には、116基の洋上風力タービンが整然と並び、海から吹きつける風をグリーンエネルギーへと変えています。海の青と風車の白が織りなす風景は、「青い惑星」を守るための新しいインフラそのものです。
116基の風車が生む経済と環境のメリット
2025年6月までに、汕頭市では3つの洋上風力発電所が完成し、設備容量は合計約120万キロワットに達しました。これらの発電所は、地域にもたらす経済的な利点と、環境へのプラスの効果の両方が期待されています。
- 化石燃料に依存しない電力供給を支えることで、脱炭素への取り組みに貢献する
- 建設や運営に伴う雇用や投資を通じて、地域経済を下支えする
- クリーンエネルギーの導入事例として、他地域の参考となるモデルを提示する
洋上風力は、同じ面積でも比較的多くの発電設備を設置できるとされ、沿岸部のエネルギー転換を進める手段として注目されています。ナンオー島周辺の取り組みは、その可能性を具体的な形にしたものと言えます。
モンスーンが育むナンオー島の多様な生命
ナンオー島が注目されているのは、エネルギー面だけではありません。6月になると、南東モンスーンが暖かく湿った空気を運び、その風が島と周辺海域の生命を支えています。
古くから根を張るイチジクの木々、孵化したばかりのアジサシの一種であるクロアジサシのひな、海中でうごめくさまざまな生き物、そして薬草として利用される植物たち。クリーンエネルギーの風景のすぐそばで、こうした多様な生命が息づいています。
クリーンエネルギーと生態系の共存をどう実現するか
ナンオー島では、洋上風力発電の拡大と豊かな自然環境が同じ空間に存在しています。世界海事デーのテーマが示すように、海を守ることは義務であると同時に、新しい産業や技術を育てる機会でもあります。
再生可能エネルギーを進めながら、生態系に配慮した運営をどのように両立させるのか。ナンオー島の風景は、そうした問いを私たちに投げかけているように見えます。
海とエネルギーの未来を考える視点
2025年の世界海事デーのメッセージと、ナンオー島周辺の洋上風力発電や豊かな自然環境を重ね合わせると、いくつかの視点が浮かび上がってきます。
- 海洋資源を利用しつつ、どこまで環境負荷を小さくできるのか
- 地域の人々の暮らしと、新しいエネルギー産業をどう結びつけていくのか
- 国や地域を超えて、海を守るための協力をどう広げていくのか
ナンオー島の取り組みは、海とともに生きる社会の一つの姿を示しています。青い惑星を守るという大きなテーマを、私たち一人ひとりの選択や行動につなげていくことが、これからますます問われていきそうです。
Reference(s):
Guardians of the blue planet: Advancing wind power in Guangdong
cgtn.com








