中国の労災事故が大幅減少 14次五カ年計画で何が変わったのか
中国で職場の事故が減少し、自然災害による被害も抑えられていることが、水曜日に開かれた緊急管理に関する記者会見で明らかになりました。2021〜2025年の14次五カ年計画期間の中盤から終盤にかけて、中国の安全対策はどこまで進んでいるのでしょうか。
労災死亡者は28.4%減少 重大事故は「一桁」に
中国の緊急管理を担当するワン・シアンシー(Wang Xiangxi)緊急管理相は、2024年の職場事故による死亡者数が、第13次五カ年計画期(2016〜2020年)の最終年と比べて28.4%減少したと説明しました。
さらに、重大事故および特別重大事故の件数は、2024年に初めて「一桁台」にまで減少しました。これは、第13次五カ年計画期の終わりと比べて43.8%の減少に当たります。
ワン氏は、14次五カ年計画期間に入ってから、中国の職場安全に関する取り組みがより厳格になり、事故の予防が強化されてきたと述べています。数字面からも、こうした対策が成果を上げていることがうかがえます。
自然災害による被害も大きく縮小
職場の安全だけでなく、自然災害に対する被害も抑えられています。2021〜2024年の4年間について、第13次五カ年計画期と比べると、主な指標がそろって改善しました。
- 災害で影響を受けた人の年間平均人数は31.3%減少
- 年間平均の死者・行方不明者は23%減少
- 自然災害による直接的な経済損失(対GDP比)は34.3%減少
自然災害が完全になくなることはありませんが、被害規模をどこまで抑えられるかは、事前の備えと迅速な対応に大きく左右されます。今回示された数字は、そうした面での改善が着実に進んでいることを示しています。
背景にあるのは予防強化と緊急対応力の向上
ワン氏は、14次五カ年計画期間において、中国の職場安全対策は一段と厳格になり、自然災害への緊急対応もより効率的になっていると説明しました。
この背景には、中央政府による集中的な投資があります。計画期間中、中央政府は財政投資として約600億元(約84億4千万ドル)を拠出し、自然災害への対応能力を高めてきました。
この資金は、広域で活動できる緊急救助体制の整備にも充てられており、6カ所の地域緊急救助センターがほぼ完成したとされています。大規模な自然災害が発生した際に、地域を越えて迅速に人員や物資を動かせる体制づくりが進んでいるといえます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の発表は、中国国内の安全対策に関するニュースですが、日本の読者にとっても無関係ではありません。中国の労働安全や災害リスクの低下は、以下のような点で広く影響し得ます。
- サプライチェーンの安定性向上による、製造・物流のリスク低減
- 現地に拠点を持つ企業や駐在員にとっての安全環境の改善
- 防災や労働安全の分野での国際的な経験共有や協力の可能性
14次五カ年計画期間は2025年まで続きます。2024年までの数字は、これまでの取り組みが一定の成果を上げていることを示す中間報告のような位置づけと見ることができます。今後、どこまで事故や被害を減らし続けられるかが、引き続き注目されます。
Reference(s):
Workplace accidents decline in China during 14th Five-Year Plan period
cgtn.com








