中国、米国に不合理な関税撤廃を要求 貿易拡大へ協調呼びかけ
中国商務省は、米国が「不合理な関税」を撤廃し、米中両国の貿易拡大に向けた条件づくりを進めるよう呼びかけました。本稿では、その発言のポイントと背景を整理します。
中国、米国に「不合理な関税」の撤廃を要求
中国商務省の報道官であるHe Yadong氏は、現地時間の木曜日に行われた記者会見で、米国に対し「関連する不合理な関税」を取り消し、二国間貿易の拡大に向けて前向きな行動を取るよう求めました。
今回の発言は、米国産大豆やボーイング社製航空機などの購入をめぐる質問に答える形で行われました。He氏は、こうした具体的な品目の議論よりも、米中経済・貿易関係全体の環境整備が重要だと強調しています。
- 米国に対し、「不合理な関税」の撤廃を要請
- 米中貿易の拡大には、良好な環境づくりが不可欠だと指摘
- 大豆や航空機など、象徴的な品目も議論の背景に
「最大の障害は米国の一方的な制限措置」
He氏は、現在の米中経済・貿易協力にとって「最大の障害」となっているのは、米国側による一方的な制限措置だと述べました。ここで言う制限措置には、追加関税などの貿易上の制約が含まれるとみられます。
中国側は、これらの措置が「正常な」経済・貿易協力を妨げているとの立場を示しており、まずは米国がこれらの措置を見直すことが、貿易拡大に向けた前提条件になると訴えています。
米中経済・貿易関係は「互恵・ウィンウィン」
He氏は、米中の経済・貿易関係の本質について、「互恵」と「ウィンウィン(双方に利益があること)」だと位置づけました。両国は幅広い共通利益を持ち、協力の余地も大きいという認識です。
このメッセージには、対立よりも協調を前面に出し、米中関係を安定的で予測可能なものにしたいという意図がうかがえます。特に2025年現在、世界経済が不確実性に直面するなかで、世界第1位と第2位の経済大国である米中の関係は、他国にとっても大きな関心事となっています。
大豆と航空機が象徴するもの
記者会見では、中国による米国産大豆やボーイング社製航空機の購入についても質問が出ました。こうした品目は、これまでの米中貿易において象徴的な存在となってきました。
He氏の発言からは、個別の購入案件そのものよりも、両国の経済関係を取り巻く環境が整うかどうかが、最終的な取引の行方を左右するという見方がにじみ出ています。関税を含む制限措置が緩和されれば、企業はより安定した前提のもとで取引を拡大しやすくなります。
「同じ方向を向く」ことを米国に呼びかけ
He氏はまた、米国が中国と「同じ方向に向かって」歩み、米中経済・貿易関係の「安定的で、健全かつ持続可能な発展」に向けて有利な条件をつくるよう期待を示しました。
この発言は、次のようなメッセージとして読むことができます。
- 対立よりも協力を優先しようという呼びかけ
- 短期的な政治的対立より、長期的な経済利益を重視すべきという姿勢
- 貿易拡大には、双方の歩み寄りが必要だという認識の共有を求めるもの
日本の読者が押さえておきたいポイント
日本を含むアジアの国々にとって、米中経済関係の行方は、自国経済や金融市場にも影響を与えうる重要なテーマです。今回の中国側の発言を踏まえて、次の点が今後の注目材料となります。
- 米国が、中国側の呼びかけにどう応じるか
- 追加関税などの見直しに向けた動きが出てくるか
- 大豆や航空機など、具体的な取引の再拡大が進むか
- 米中対立と協調のバランスが、世界経済にどのような影響を与えるか
米中間で前向きな対話と協力が進めば、世界経済全体の安定にもつながる可能性があります。一方で、関税や制限措置をめぐる駆け引きが長期化した場合、企業や市場の不透明感が続くことも考えられます。
「読みやすい国際ニュース」としてどう捉えるか
今回の発言は、米中のどちらか一方を批判するというより、両国にとって何が利益になるのかを考えるきっかけとして読むこともできます。中国側は、「互恵」と「ウィンウィン」という言葉を繰り返しながら、対話と協力の枠組みづくりを重視する姿勢を示しています。
読者としては、米中関係の「対立」だけでなく、「協力を模索する動き」にも目を向けることで、国際ニュースをより立体的に捉えることができます。今後、米国側からどのようなメッセージや具体的な行動が示されるのか、引き続き注目していく必要がありそうです。
Reference(s):
China urges U.S. to remove unreasonable tariffs for trade expansion
cgtn.com








