日中韓が2026〜2030年環境協力行動計画に合意
中国、日本、韓国(大韓民国)の三カ国が、2026〜2030年を対象とする新たな環境協力行動計画に合意しました。地域や地球規模で環境課題への対応が求められる中、東アジアの三カ国がどのように協力していくのかが問われています。
2026〜2030年の新環境協力行動計画とは
今回合意されたのは、2026年から2030年までの5年間にわたる日中韓の環境協力行動計画です。中国の生態環境部の黄潤秋(Huang Runqiu)部長によると、この計画は八つの優先分野に焦点を当てた共同の取り組みを定めており、今後5年間の三カ国協力の土台になるとされています。
行動計画は、環境分野での協力を「単発のプロジェクト」ではなく、継続的かつ体系的な枠組みとして進めることを目的としています。三カ国の環境当局が、どの分野でどのように協力するかを共有することで、政策の一貫性や実効性を高める狙いがあります。
八つの優先分野で連携を強化
新行動計画が掲げる八つの優先分野について、具体的な中身は現時点で詳細には明らかにされていませんが、黄部長は、地域および地球規模の環境課題に対応するための実務的な協力活動が含まれると説明しています。
これらの分野では、三カ国がそれぞれの経験や技術、データを持ち寄り、共同研究や情報共有、人材交流などを通じて課題解決を図ることが想定されます。とくに、国境を越えて影響が及ぶ環境問題では、単独の国だけでは対処しきれないため、協調行動の枠組みづくりが重要になります。
これまでの三カ国協力とその成果
日中韓の環境当局はこれまでも、三段階にわたる行動計画を実施してきました。黄部長は、その結果として、大気汚染対策、砂嵐対策、化学物質の環境管理といった分野で実質的な成果が上がっていると評価しています。
大気汚染や砂嵐、化学物質管理はいずれも、三カ国が共通して直面する課題です。過去の行動計画を通じて得られた知見や協力の経験は、新たな2026〜2030年の枠組みにも引き継がれていくことになります。
なぜ今、日中韓の環境協力が重要なのか
黄部長は、環境協力の強化、地域のグリーンな発展の推進、人々の環境面での幸福向上は、三カ国の「共通の利益」に合致すると強調しました。中国側は、日韓両国とともに環境協力を「より高いレベル」に引き上げる意思も示しています。
経済的にも人的交流の面でも結びつきが強い東アジアでは、一国の環境政策が近隣国に直接影響する場面が少なくありません。三カ国の環境協力は、地球規模の環境課題への貢献であると同時に、地域の安定や信頼醸成のための重要なインフラとも言えます。
1999年から続く環境大臣会合の積み上げ
今回の合意が発表されたのは、中国東部の山東省煙台市で開かれた第26回日中韓三カ国環境大臣会合です。この会合は1999年に始まり、その後、中国、日本、韓国の三カ国が持ち回りで毎年開催してきました。
定期的な大臣級の対話の場を持ち続けてきたこと自体が、三カ国が環境分野での協力を政治・外交上の優先課題として位置づけてきたことの表れとも言えます。今回の新行動計画は、その積み重ねの上に築かれた次の5年間のロードマップです。
これからの5年をどう見ていくか
2026〜2030年の行動計画が実際にどこまで実効性を持つのかは、今後の具体的なプロジェクトや各国の政策運用にかかっています。一方で、共通の行動計画に合意したという事実は、環境分野での協力を続けていくという三カ国の意思表示でもあります。
読者としては、今後発表される具体的な協力プロジェクトや、各国が国内政策にこの枠組みをどう反映させていくのかに注目することで、日中韓の環境協力の「実像」をより立体的に捉えることができるでしょう。
Reference(s):
China, Japan, ROK sign 2026-2030 environmental cooperation action plan
cgtn.com








