中国モバイルが衛星携帯サービス免許取得 3大通信が出そろう
中国の工業・情報化部は2025年12月8日(月)、中国モバイルに衛星携帯電話サービスの運営免許を付与したと発表しました。これにより、中国モバイル、中国テレコム、中国ユニコムの3大通信事業者がそろって、衛星を使った携帯電話サービスを提供できる体制が整ったことになります。
衛星携帯サービス免許とは何か
今回の発表によると、工業・情報化部は中国モバイルに対し、衛星を利用した携帯電話サービスの運営を正式に認めました。対象となるのは、いわゆる「衛星モバイルフォン」サービスで、地上の基地局ではなく衛星とスマートフォンを直接つなぐ通信が想定されています。
すでに中国テレコムと中国ユニコムは同様の免許を取得しており、今回の決定で3社すべてが、以下のような用途に対応できるようになります。
- 災害時などの緊急通信
- 海上交通や航行中の船舶向け通信
- 山岳地帯や砂漠など、地上ネットワークが届きにくい遠隔地域での通信
3大通信がそろうことで何が変わるのか
工業・情報化部は、3社が参入することで「競争的でありながら協調的な市場」を形成し、衛星通信へのアクセスを一般消費者にも広げていく方針を示しています。
これまで衛星通信は、料金や専用端末の面から、主に企業や専門用途に限られるイメージがありました。今回、国内大手の携帯電話事業者がそろって免許を持つことで、次のような変化が期待されます。
- 料金競争によるコスト低下
- 既存のスマートフォンとの連携強化
- サービスエリアの拡大と品質向上
工業・情報化部は、競争と協調のバランスを取りつつ、市場全体として衛星通信の裾野が広がることを重視しているといえます。
一般ユーザーにとってのメリット
国際ニュースやデジタル経済の観点から見ると、衛星携帯サービスの本格展開は、通信の「最後の空白地帯」を埋める試みとして注目されています。特に中国モバイルは利用者が多く、サービスが広がれば、日常の安心感にも影響してきます。
一般のユーザーにとっての具体的なメリットとして、次のような点が挙げられます。
- 災害時のバックアップ回線:地震や洪水などで地上の基地局が被害を受けた場合でも、衛星経由で連絡がとれる可能性が高まります。
- 旅行・出張時の安心:山間部や離島、海上移動など、これまで「圏外」が当たり前だった場所での通信手段として期待されます。
- 新しいサービスの土台:遠隔医療やスマート物流など、常時接続が前提となるサービスのインフラとしても活用が見込まれます。
規制当局が示した3つの方向性
工業・情報化部は、衛星通信市場の今後について、次の3点を明確に掲げています。
- 市場参入手続きの簡素化
衛星通信ビジネスに参入する際の手続きを見直し、必要な許認可を簡素で効率的なものにしていくとしています。これにより、新しい事業者やサービスも登場しやすくなります。 - 安全・セキュリティ監督の強化
通信の安全性やデータ保護への監督は、むしろ強化する方針です。衛星通信は国境をまたぐ通信にも関わるため、セキュリティや信頼性の確保は重要なテーマとなります。 - 「質の高い成長」への誘導
単に市場規模を拡大するだけでなく、技術力、サービス品質、産業としての持続可能性などを重視し、衛星通信産業を高い水準へと導くことを目指すとしています。
国際ニュースとしての意味合い
今回の衛星携帯サービス免許付与は、中国国内の通信市場だけでなく、国際的な通信インフラの流れという観点からも注目されます。世界各地で、スマートフォンと衛星を直接つなぐ「ダイレクト・トゥ・セル」と呼ばれる仕組みが検討・導入されつつあり、各国の事業者や規制当局が新しいルールづくりに取り組んでいます。
そのなかで、3大通信事業者がそろって衛星携帯サービスに関与することで、中国は衛星通信を含む次世代モバイルインフラの整備を一段と進めていくことになります。これは、アジアや世界の通信ビジネスの競争環境にも少なからず影響を与える可能性があります。
今後の注目ポイント
今回の発表は免許付与の段階であり、具体的な料金や端末、サービス開始時期など、利用者が知りたい詳細はこれから明らかになっていくと考えられます。国際ニュースとしてフォローしていくべきポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 3社それぞれの衛星携帯サービスの内容や料金体系
- 既存のスマートフォンで使えるのか、専用端末が必要なのか
- 遠隔地・海上でのカバー率や通信品質
- 安全・セキュリティ規制の具体的な運用
デジタルネイティブ世代にとって、通信インフラの変化は生活や仕事のスタイルを大きく変える可能性があります。衛星携帯サービスをめぐる今後の動きは、「読みやすいのに考えさせられる」国際ニュースとして、引き続きウォッチしていきたいテーマです。
Reference(s):
cgtn.com








