国慶節連休、重慶の洪崖洞に観光客が殺到 夜景求めスマホ掲げる
国慶節連休、重慶の観光地に人波
2025年の中国の国慶節(建国記念日)の大型連休中、中国西部の大都市・重慶市では観光地が大きなにぎわいを見せました。市中心部の解放碑歩行街や、長江沿いに立つ多層構造の商業施設・洪崖洞には、国内外から多くの観光客が押し寄せたとされています。
夜になると光り輝く洪崖洞
なかでも注目を集めたのが、川沿いに建つ洪崖洞です。伝統的な建築様式を取り入れた建物が何層にも重なるように立ち並び、日が暮れると一斉に灯りがともります。オレンジ色の照明に照らされた建物群が浮かび上がり、重慶の夜景を象徴する光景が広がります。
連休期間中の夜、洪崖洞周辺にはその瞬間を一目見ようと、多くの人が集まりました。観光客はライトアップの時間が近づくと特等席を確保しようと動き出し、川沿いや歩道橋の上など見晴らしの良い場所は、あっという間に人で埋め尽くされたといいます。
スマホを掲げてベストショットを狙う人びと
ライトアップが始まると、観光客は一斉にスマートフォンやカメラを掲げ、写真や動画の撮影に集中します。画面越しに光り輝く洪崖洞と、その前を行き交う人の波を収めようとする姿は、デジタル時代の観光スタイルを象徴しているようです。
撮影した画像や動画は、その場で家族や友人に送ったり、SNSに投稿したりする人も少なくありません。重慶の夜景は、現地に足を運んだ人だけでなく、オンラインを通じて多くの人のタイムラインにも広がっていきました。
都市観光と夜の時間の価値
今回の国慶節連休の様子からは、中国の都市観光が夜の時間をどう生かしているかが見えてきます。伝統的な雰囲気を残した建物に光の演出を組み合わせることで、昼と夜でまったく違う顔を見せる観光地が生まれています。
洪崖洞のように、夜景と写真映えを意識したスポットは、現地の飲食や商業にも波及効果をもたらします。観光客が長く滞在し、夜遅くまで街を歩き回ることで、都市の活気が高まり、地域経済にもプラスの影響が期待できます。
旅先での見せる体験とどう付き合うか
一方で、観光がスマホ越しの体験になりすぎると、その場の空気や音、匂いといった五感で味わう部分が薄れてしまうこともあります。せっかく目の前に広がる景色があるのに、画面の中だけに集中してしまうのは少しもったいないかもしれません。
洪崖洞のような人気スポットを訪れるときには、次のような楽しみ方も意識してみるとよさそうです。
- 早めの時間帯に現地に着き、混雑が本格化する前にゆっくり雰囲気を味わう
- 写真や動画を撮る時間と、カメラをしまってじっくり眺める時間を分ける
- 周辺の路地や飲食店も歩いてみて、観光名所以外の表情にも目を向ける
画面に残る一枚の写真だけでなく、その場で感じた温度や人びとのざわめきも含めて思い出にできれば、旅はより豊かなものになります。重慶の洪崖洞を埋め尽くした人波は、観光地を撮る場所としてだけでなく、体験する場所としてどう残していくかを、静かに問いかけているのかもしれません。
Reference(s):
Crowds flock to Chongqing's Hongyadong as holiday tourism peaks
cgtn.com








